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第133話

馨side 腕の中で俺に身体を預けている玲。 それが俺に対する信頼を示しているようで、俺はこの人を絶対に守りたいと改めて思った。 玲にはあの二人と縁を切って俺のところに来る意思がある。玲の気持ちは自分にある、それが確認できただけで、何もかもがうまく行く、そんな気になる。 少し身じろぎした玲、その白いうなじが目に入った瞬間ギクリと心臓が跳ねた。 小さく赤いその印は、紛れもない誰かの所有印。 ――見られている 鋭い眼光で、余裕たっぷりに嘲笑う姿が見えるようで、俺は歯噛みする。 身体を拭いたから知っている。それ一つじゃない。俺は南雲さんの意図にようやく気付いた。着替えを俺にさせたのは、際どい場所ばかりにつけられたそれらを俺に見せつけるためだったのだと。

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