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第139話
対して広くもない玄関で、二人は抱きしめあったまま床に座り込む。
僕は馨の固い太ももの上に乗ったまま、キスした唇は離さずに馨のネクタイに手をかけた。
シュルッと馨の首元からネクタイを引き抜くと、彼のシャツの襟を寛げて、雄のシンボルの喉仏の頂きにしゃぶりついた。
汗の匂い、少しトワレの混ざった雄の厚い香りに、
僕のはち切れそうな下半身の昂りはスーツの薄い生地を簡単に押し上げる。
太ももに乗し上がったままひたすらその湿った昂りを馨のそれに何度も擦り付けた。
馨のシャツの前を全て開放する。
貪りあった唇を離すと、ねっとりと交わした唾液が二人の離れた唇の間から糸を引いて馨の逞しい胸にいやらしく液体の筋を作る。
「 何で、アンダーシャツ着てない……」
吐息交じりにそう告げると、
「 昼間汗をかいたから、脱いだ 」
仕事場のロッカーで上半身を晒す男を想像する。
首から肩への美しい筋肉の盛り上がり、動くたびに肩甲骨の窪みが陰を作る。背後からその汗ばんだ背筋に舐め上げる自分を想像し、
玲はまだ扱いてもいないのに猛った雄の先から先走りを零した。
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