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第9話叶わぬ想い
楓side
吐き出してから、
直ぐに第2ラウンド!
アランには負担を掛けるが、
手加減出来そうにない。
艶やかな声と姿態。
それが俺を煽る。
何度も楔を打ち込み、
互いの白濁を吐き出しても、
終わらない。
もう何度目か────。
「あんっ……ぁっ……はぁん……かえ……で
あん……はぁっん……もう……もぅ…………」
対面座位で既に
アランの身体からは、
力が抜けている。
「アラン、アラン────
愛してるっ……」
俺は再び楔を奥深く突き立てると、
アランは悲鳴にも似た声を
漏らし、僅かな白濁を飛ばして、
プッツリと意識を手放した。
同時に俺も中で果てた。
荒々しい息を吐きながら、
俺はアランの華奢な身体を
ベッドへと寝かせて、
ペニスを引き抜く。
瞬間アランの体内から、
ドロッと白濁が溢れ、
シーツを汚していった。
俺は意識のない美しいアランの
顔にキスを落とし、
「────ごめんね、
でも愛してる」
俺はそう言ってアランの身体を
綺麗にしていく。
中のものを掻き出しても、
アランが目を覚ますことは無かった。
月はいつの間にか闇に呑まれ、
灯りのない部屋。
このまま鎖で繋げて
閉じ込めてしまいたい。
それが許されるなら、
一生側に置けるのに────。
俺は暗闇の中、
人知れず涙を零し、
アランを優しく抱きしめた。
この温もりを離したくない。
けれど────それは
アランの心が許さない。
分かっている。
アランの心にはアイツしか
いない。俺の入る隙間など
何処にもない。
何度も繰り返したセックスが
俺を眠りへと落として行く。
アラン────────。
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