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第60話

吹雪は床に座った 「…………トイレで……無理矢理やって…… 乱暴にして、ごめん」 「……吹雪」 乱暴にされたから、 泣いてた訳じゃないんだ 「お前、すげー嫌がってたのに…………」 「…………」 吹雪に否定されてショックだったから 「お前が、嵐の事……すげー好きなの、 知ってたのに…………」 「うん………」 「拓海とキスしてて、 なんか……よく分かんねーけど、 腹が立って…………」 よく分かんないのかよ…… 何それ。ヤキモチみたいじゃん………… やめろよ!勘違いするから 「俺………」 「つい、口が滑って…… ……ごめん………… …………軽いなんて……思ってない」 吹雪の言葉を聞いて目に涙がたまった 「気分悪くなったのも俺のせいだろ。 吐き気は?まだあるのか?」 「吹雪」 ポロッと涙がこぼれた 「ライト…………」 お前に分かってもらえないのは辛い でも、謝りに俺のとこに来てくれた 「う………」 涙が溢れてしまう 「本当にごめん」 ………………もうダメ 拓海がせっかく、誤魔化してくれたのに 涙が頬を伝った 止まらない………… 「う……っ…………ぅぇ……」 「ごめん」 吹雪は俺をギュッと抱きしめてきた なんで抱きしめるんだよ…… …………なんで 俺、もう分かんない ボロボロ涙は止まらない 吹雪はそんな俺を あやすみたいに抱きしめた 甘い吹雪の香水の香り 温かい腕の中 …………俺、どうすればいい 吹雪が好きで好きで堪らないんだ

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