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第72話

「じゃ、カンパーイ!!」 「ライト?ルイト?来るなんて珍しいな」 「ライトです。 先輩。俺、20歳になったんです」 「そっか!飲め飲め〜!」 「ホラ。ビール飲んでみろ」 勧められるままに口をつけてみる 「…………苦いですね。 先輩は美味しいんですか?」 なんだ 全然、美味しくない …………っていうか、不味い 普通のジュースの方が断然、美味しい…… 「慣れるとね! この苦味と喉ごし、最高!」 他の先輩がカクテルをいくつか持ってきた 「ライトはこれにしたら?」 「なんですか?」 「カルーアミルク。 コーヒー牛乳みたいな味だよ」 コーヒー牛乳味の酒?? 一体…… 恐る恐る口をつける 「あ!美味しい! あまり酒って感じがしない!」 これなら、ゴクゴク飲める! 「これは梅酒サワー」 「ちょっと苦手な味です……」 「ファジーネーブルは?」 「甘くて美味しい!!」 これは甘いし、ほとんどジュース! 次々に色々なカクテルやサワーを 勧められ、手当り次第、飲んでみる 「俺、カクテルの方が好きです」 「そっか。そっか」 吹雪とは少し離れた席 盗み見しようしたら、吹雪と目が合った 今、俺の事、見てた…………? ………………たまたまでも、嬉しい 顔熱い 頭がボーッとする? 「ライト。もっと飲め!」 「あ……はい」 先輩に進められるまま、慣れない酒を グビグビ飲んでしまう事となる

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