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手に入れるまでだ《2》side初瑪
俺はお互い合意の上での支配がいい。
それで、一時でも俺に溺れろ。
……そう思っている。
今日のはりぃが助けを求めてきたのだから合意と言ってもいいだろう。後で訴えられても俺は勝てる。ネクタイを怖いから取ってと言われて、取ったあとが俺が1番ツラかった。
『りぃ、ツライから早く終わらしてしまおう』
これはりぃのことを思った言葉ではない。
俺の本心だ。
いくらりぃが俺の興味対象とはいえ、すぐさま襲いたい欲情に駆られることはないと思っていたが、危なかった。目隠しを外してから、俺を見ようとしていないりぃをこちらに向かせようと思い、両手を俺の首に回させ、縋るような体制で体重を預けさせると、体が限界なのかりぃの体がビクビクとしていた。
『始めるぞ』
そう言い、でかくも無く、小さくもなく、ごくごく平凡であろうサイズのりぃの反り勃ったモノをゆるゆるとヌいてやるとまた甘い声を出した。
『っ!ひゃあっ……んっ、…あぅ…んぁ…っ』
りぃは恥ずかしいのか耳も項も真っ赤だった。
急に俺の肩にもたれてきたと思ったら、顔を埋めて声を出さないようにしていた。おかげで俺のきていたTシャツは、そこだけりぃの涎で濡れてしまった。そこまで我慢しようとされると、虐めたくなるのが俺の本能で。
耳元でいつもより低い声で名前を呼んでやるとあからさまにビクついた。
へぇ、耳元で喋る低い声弱いのか。
『りぃ』
その流れで何とか顔を上げさせたが、それが悪かった。
『…んっ』
りぃのキャラメル色の瞳が快感からくる生理的な涙で濡れ、頬は紅く染まり、半開きの口元からは涎がつたう。
直感的に抱けると確信した。
いや、抱きたい。
この手でその穢れを知らない瞳をぐちゃぐちゃに汚して、俺に溺れさせたい。
そして俺のものにしたい。
小説家という俺の好きな世界を創るお前を俺のものにしてしまえば、その世界は俺のものとなる。
──なら、手に入れるまでだ。
『イけ』
そういうとりぃは体を弓のように反らせ、俺の手の中でイった。
そして、そのまま意識を失った。
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