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寝てしまおう《1》side初瑪
りぃも俺も夕飯も風呂も済ませているし、学校からは特に課題なども出ているわけではないからこのまま寝ていいのだが、流石にりぃに何も着せないで寝かせるのはダメだろう。
りぃの体を綺麗にした後に、俺は濡れてしまったTシャツを着替えた。
さっきまでりぃの着ていた下着類と拭くのに使ったバスタオル、シーツはギリギリ汚れてはいなかったので、それらを洗濯機に入れたが、洗濯はしない。
人の家だ。
勝手に触るのはまずいだろう。
洗濯機の隣にあった昨日の洗濯物の中から俺のTシャツを取り、寝室に戻り、まだ眠りこけているりぃになんとか着せる。
俺のTシャツにしたのは下をはかせるのがめんどくさいからだ。俺のならりぃのサイズより大きいし、丈が長くなるのでいい感じに隠してくれる。
着せてみると思った通りだった。
そのままりぃを寝かせ、俺は読み途中の本を取りに行った。そのついでに、ネクタイとローションを自分の持ち物の中に詰めてしまっておく。
部屋に戻ると、寝ているりぃの隣に座り、りぃにだけ布団を掛けてやる。俺もそのまま寝落ちする可能性があるので眼鏡を取り、近くの棚に置く。
視力は悪くないし、この眼鏡は伊達眼鏡なので読書に支障はない。
30分ほど本を読んでいると、もそもそとりぃが動き出し、体を起こした。
「起きたか?」
「…………」
りぃは返事をせずに、虚ろな目で俺を見ている。
「寝ぼけているのか?」
「………」
そう聞いてもやはり返事はない。
「りぃ?」
「…ふへぇ…はちゅめぇ〜♪」
ふにゃっとした顔をしてそのまま俺に抱きついてきた。そして、そのまま顔を俺の腹らへんにすりすりして離れなくなった。
「え?」
不覚にも可愛いと思ってしまったじゃないか。
いくら呼んでももう寝てしまったのか動きがないため、面倒くさくなり俺もそのまま寝てしまった。
次の日の朝。
りぃの大声で起きるまで。
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