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ふぁぁぁ!賢者タイム《1》
夢のようなぽわぽわした感覚からうっすらと目が覚めると、自分の周りがやけに温かいのを感じで、そのまま身を寄せているとトクトクと音がしていた。
「……んぁ〜ぬくい〜」
うわぁ〜温かい〜♪
うちにこんな温かい抱き枕あったっけな?
ほんと温かいし、トクトク音がするの安心するし、まるで心臓の音みた
……………………あれ?
どう考えてもこれ心臓の音じゃね?ふぇ?
そのまま顔を埋めて温まっていた何か(俺は抱き枕だと信じたい!)から少しだけ離れ、それを見た。
俺が見たのは一番見たくなかった顔で。
普段している眼鏡を外し、美少年感ダダ漏れの色白の肌。瞳と同じ色ようにうっすら黒色に、深い澄んだ緑を落としたように光らせた髪色をした男。
ハハッ……マジで?
俺、初瑪抱きしめて寝てたの?
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!死にてぇ!」
俺は慌ててベッドから跳ね起きた。
え、待って。え????
What???
何で俺、抱きしめて寝てんの?
いや、抱きついてか?
どっちにしろダメだろぉぉぉぉぉぉ!!
昨日あんなことあったのに!
うわぁぁぁぁぁ!!
昨日の俺何してんの?!
ねぇ何してんの!?
最近あったばっかの弱み握られて家に泊めてる、同じクラスの男子に何させてんの?!
何されてんの?!
ああああああああああああああッ!!
しかもよりによって全て鮮明に覚えてるし!!
せめて少しくらいどこか覚えてなければ希望があったのに!
いくら媚薬飲んでいたとはいえあれはねぇだろ!!泣きたいぃぃぃぃ!!
体だるいし恥ずかしいし、いろいろ無理だし…
初瑪にあったらなんて顔してればいいんだよ。
「りぃ、朝から百面相してどうした?」
「うわッ!は、は、ははは初瑪?!」
起きたっ!!!初瑪が起きちゃったじゃんか!
どうする???逃げる???
だって昨日のこと思い出したら、もう恥ずかしすぎて無理だって!申し訳ない気持ちと恥ずかしさで押しつぶされそうだよ!!
うがぁぁぁぁぁぁぁ!!!
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