88 / 174

ふぁぁぁ!賢者タイム《1》

夢のようなぽわぽわした感覚からうっすらと目が覚めると、自分の周りがやけに温かいのを感じで、そのまま身を寄せているとトクトクと音がしていた。 「……んぁ〜ぬくい〜」 うわぁ〜温かい〜♪ うちにこんな温かい抱き枕あったっけな? ほんと温かいし、トクトク音がするの安心するし、まるで心臓の音みた ……………………あれ? どう考えてもこれ心臓の音じゃね?ふぇ? そのまま顔を埋めて温まっていた何か(俺は抱き枕だと信じたい!)から少しだけ離れ、それを見た。 俺が見たのは一番見たくなかった顔で。 普段している眼鏡を外し、美少年感ダダ漏れの色白の肌。瞳と同じ色ようにうっすら黒色に、深い澄んだ緑を落としたように光らせた髪色をした男。 ハハッ……マジで? 俺、初瑪抱きしめて寝てたの? 「うわぁぁぁぁぁぁぁ!死にてぇ!」 俺は慌ててベッドから跳ね起きた。 え、待って。え???? What??? 何で俺、抱きしめて寝てんの? いや、抱きついてか? どっちにしろダメだろぉぉぉぉぉぉ!! 昨日あんなことあったのに! うわぁぁぁぁぁ!! 昨日の俺何してんの?! ねぇ何してんの!? 最近あったばっかの弱み握られて家に泊めてる、同じクラスの男子に何させてんの?! 何されてんの?! ああああああああああああああッ!! しかもよりによって全て鮮明に覚えてるし!! せめて少しくらいどこか覚えてなければ希望があったのに! いくら媚薬飲んでいたとはいえあれはねぇだろ!!泣きたいぃぃぃぃ!! 体だるいし恥ずかしいし、いろいろ無理だし… 初瑪にあったらなんて顔してればいいんだよ。 「りぃ、朝から百面相してどうした?」 「うわッ!は、は、ははは初瑪?!」 起きたっ!!!初瑪が起きちゃったじゃんか! どうする???逃げる??? だって昨日のこと思い出したら、もう恥ずかしすぎて無理だって!申し訳ない気持ちと恥ずかしさで押しつぶされそうだよ!! うがぁぁぁぁぁぁぁ!!!

ともだちにシェアしよう!