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猫の日ー2月22日

side譲 朝起きたら、耳が生えてた。ベッド脇の鏡から、その姿が見えた。 いや、人間だから耳があるのは当たり前なんだけど...違くて。ケモ耳っていうの?猫みたいな耳が頭に生えてた。 ついでに言うと、尾てい骨あたりから尻尾も生えてます。 「...にゃあ」 単語が、にゃあ、しか喋れにゃい。人の言葉を喋ろうとしても、だめ。人語にならにゃい。 「にゃぁぁん」 あ、これの意味はだれかー!です。 「にゃ、にゃあ。にゃぁ...みゅー」 違うの出た!でも結局は猫語だこれ、どうしよう。 焦りに焦ってベッドから転がり落ちてしまった。その音に反応して、朔がどうした?!とドアを開ける。 そして絶句。 「譲、?」 「にゃ、にゃにゃにゃあ」 これの意(以下略)...朔、たすけて! 「どうしたんだ、これ...?」 近づいてきた朔は最初におれの耳を触りーーって、 「にゃぁぁああああ!」 「?!」 急に叫んだおれにびっくりして朔は手を止めた。だって、だって、耳触られた途端体がぞわぁってして、し、下が!下半身がだだだだ大惨事ににゃった!にゃんだよこれ! 「耳、本物かこれ?」 「にゃあ!にゃ、...ふにゃぁ...あ(やめて!こう...ふぁ...あ)」 叫んだのに猫語じゃ分かってもらえず、耳をいじいじ。そのうちあまーい声が漏れ出した。 「尻尾は...」 「にゃああー(やだぁぁー)」 体を捩り四つん這いになって逃げ出す。が、それが運の尽き。四つん這いってことは背中が上ってこと、つまり、尾てい骨に生えた尻尾はいじられ放題なのだ。 早々に朔に捕まって、尻尾を掴まれる。そしたら想像してたよりすごい快感が背中を駆け抜けた。 「にゃ...んにゃ」 「本物、みたいだが...?どういうことだ?」 じっくり検分するかのように尻尾を撫でられ、摩られ、見られる。 「ん、にゃぁ...にゃあ...みゅー」 「......ん」 「ぎゃにゃああぁぁぁぁ?!」 なにを思ったのか、朔はおれの尻尾をはむ、と口にくわえた。それは先っぽだけだったのに、やがては根元から先へと登っていく。 「にゃ...にゃあ!...む、ふみゃぁ...」 いつの間にやら服は脱がされ、下ももちろんはだけていた。そして、そそり立つモノを抜かれている。 「みゃぁあ...みゃ、」 もう、だめ...っなんでこんなことに、 「へぁ?!」 ぱっと目を覚ますと、天井が上に見えていて...なんだ、夢だったのかと安心する。頭を触るが耳も生えていない。尻尾も...... 「なんで?!ぁあっ!」 尻尾はなかった。その代わり、朔がおれのを咥えていた。よく見れば自分は裸である。 「起きたのか?」 「なん、れ、ひゃ、ぁあ...っ」 「なんでって、譲が途中で寝る...っていうより、気絶するから起こそうかと」 そうだ、さっきまで朔としてたんだった。 起こしてくれなくてよかったのに。むしろそのまま寝させてく寝ればよかったのに! 「こ、うの...せいでっ、変な夢みた...っ、さいあく!」 蹴っ飛ばしてやろうとして足をあげたら強めに吸われて足が落ちた。 「あ、ん...だめ、だめ...っにゃあ」 「今の猫語、可愛い...」 そうして、おれは朔に抱かれてしまうのだった。 fin

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