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第33話 愛撫③

 唇を乳首から離すと、知矢のイッたばかりのそれを口に含んだのだ。 「お、お兄ちゃん、な、なに? や、やだっ……」  知矢は羞恥のあまり、兄の髪をつかんで、そこから離そうとしたが、難なく封じ込められ、両手をベッドへ押さえつけられる。 「知矢はここも、かわいいな……」  そんな恥ずかしすぎることを言いながら、ソフトクリームでも舐めるみたいに知矢を愛撫する典夫。  愛する人の熱い口内に包まれて、知矢はさっきイッたばかりだというのに、またすぐに勃起してしまう。  快感が大きすぎて、こわい。 「やだ、お兄ちゃん……、また、出ちゃう……離して……出ちゃう……ああっ……」  強く吸い上げられて、知矢は体をヒクヒク痙攣させて兄の口の中でイッてしまった。 「あ……あ……はあ……」  高く昇っていた意識がゆるゆると戻って来て、気づけば兄にやさしく髪を撫でられていた。 「……お兄ちゃん……」 「知矢……かわいかったよ……」  そしてしっとりとキスをされる。  深く長いキスの中に混ざるのが自分の愛液の味だと悟り、顔から火が出そうなくらい恥ずかしかった。

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