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episode2_1

「こんな所で何してるんだ?」 髪の毛をきっちり撫でつけ、ダークスーツを着こなしている洸希も機嫌良さそうに笑っている。 「んー、ちょっと野暮用。洸希さんは?」 「まだ仕事の途中なんだ。これから会社に戻るところ」  「社長は忙しいね」 「仕事がなければこのまま家かホテルに連れ込むのに」 「あはは、俺も残念」 ヤれないならとっとと行けよ・・・。 にこやかに笑う顔の裏でそう呟く。 ついさっき臣に刺激された体の熱は李央の中でまだくすぶっている。早く吐き出してしまいたい李央は、手首を口元まで引き上げると洸希の手の甲に唇を押しつけた。 「仕事が待ってるよ。またいつでも連絡して」 これで解放されるだろうと思っていたが、逆に手首を掴む力が増した。 「このまま易々と手放すのはな・・・どうせ誰かに抱かれるんだろう?」 「もう帰るところだって。今俺汚れてるし」 言葉の意味をすぐに理解した洸希はギアをパーキングに入れて車から降りてきた。 「事後だったか」 運転席のドアを閉めると、李央の手を引いて二人して後部座席に雪崩れ込んだ。 「ちょっ、」 そこら辺を走っている普通車より広い後部座席とはいえ、大人の男二人が寝そべるには狭い。 李央はシートに押し倒され、洸希は直ぐさま覆い被さってきた。 「特別に俺が綺麗にしてやる」 口角が上がった洸希の唇が李央の口を塞いだ。李央は期待に全身鳥肌が立った。

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