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第1章第17話
広瀬から連絡が来たのは
それから3日経ってからだった。
契約の前にどんな感じか見て欲しいと
AKIの撮影に呼ばれた。
俺は早まる鼓動を抑え
都内のスタジオに顔を出した。
「よく来たね、
もうすぐ撮影始まるから」
そう言って撮影現場に脚を向けた。
うわ、何か独特の雰囲気。
あちらこちらでスタッフだろうか?
手早く準備をしている。
「今日は見学だし
リラックスして構わないよ」
「はい……あのAKIは?」
広瀬さんは、ははと笑って
「もう来るよ」
ヤバイ会いたいと思ったのがバレたか。
俺は少し顔を赤らめAKIを待った。
「AKIさん入ります」
何処からかスッタフの声
入口に視線を向けると
「おはようございます、
今日も宜しくお願い致します」
そう言って一礼し現場に
現れたAKIは────。
ロングの髪をふわふわと
ゆる巻きにし今女子に人気の
ガーリーファッションで現れた。
この前の雰囲気とはまるで違う。
俺は目を奪われたまま立ち尽くした。
────ドクン。
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