27 / 214
第1章第27話
AKIは席に着き
「いただきます」
そう言って小さな口に
サラダを入れもぐもぐ。
よく見ればバランスのいい
食材が盛られている。
しかもサラダは1皿別に用意して。
やっぱりカロリーとか気にしてるんだ。
「あ、の……」
AKIは食べ物をごくんと飲み込み
「暁、早乙女暁 」
「え……」
「僕の本名、暁って呼んで?」
そう言ってニッコリ微笑んだ。
きっとその瞬間
俺の顔は真っ赤に染まったろ。
「……俺も大和で……いいよ」
俺はそう言って照れ隠しに
手元のお冷を喉を鳴らして飲み干す。
「じゃあ大和食べないの?」
あ、暁が俺の名前呼んでる。
ヤバイめちゃくちゃ嬉しい。
夢見心地でどっかに行きそうな
俺を暁が呼び止める。
「大和?訊いてる?」
「え……あ、うん、いただきます」
つい間抜け面を見せたろうか?
正直胸がいっぱいで
あまりお腹は空いていないのだけど
暁に促され食べ物口に運ぶ。
俺が食べ始めたのを見て
暁は再びサラダをパクパク。
か、可愛い────。
でも?なんでサラダから?
少々疑問に思ったが
訊きたい事は山ほどある。
俺は意を決して口を開いた。
ともだちにシェアしよう!