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おまけ:水泳部編 2★
「遅くまで練習付き合ってもらってすみませんでした。
お腹減ったし、なんか食べて帰りませんか?」
部屋に入りながらの僕のセリフから再現は始まった。
マンガの舞台は水泳部の部室で、僕たち二人は水泳部の先輩後輩ですでに付き合ってる設定だ。
もし僕が本当に先輩と同じ高校の水泳部だったらこんな感じだったのかなと想像してしまい、僕は何となく甘酸っぱい気持ちになる。
「ああ、確かに腹減ったな。
帰りまで我慢できそうにないし、どうせなら今すぐ食いたい」
そう言うと先輩は僕を抱きしめてキスをした。
それもまさに食うという表現がふさわしい、激しいキスだ。
あ……先輩、勃ってる……。
抱きしめられて密着した体の間で、先輩のモノが固くなっているのが分かる。
ついでに言うと先輩だけではなく、僕のモノももう勃っている。
「先輩、お腹減ったって……」
キスの合間にどうにかマンガのセリフを口にすると、先輩の唇は僕の左耳に移動した。
「お前に飢えてんだよ、わかるだろ?
まったく、こんなエロい乳首見せつけやがって、俺がどんだけ我慢してたと思うんだ。
いいから、早く食わせろ」
耳元で色気たっぷりの声で囁いて僕を感じさせた先輩の唇は、続いて僕の乳首を感じさせにかかった。
「あんっ…、せ、んぱいっ、だめっ……。
こんなと、こじゃ、誰か来ちゃっ…うっ……!」
先輩に乳首を食べられて、ついでに空いている方の乳首は指でいじられて、僕のセリフは途切れがちだ。
「こんな時間だし、もうみんな帰ったよ。
それに鍵もかけておいたしな」
「や…っ、そんなとこで……しゃべらっ…ないで…っ」
乳首をくわえられたままでしゃべられて、僕はマンガの通りにびくびくと体を震わせる。
「ああ、こっちももうキツそうだな」
「あっ……!」
水着の上から張り詰めたナニに触れられ、僕は声を上げる。
ぴったりとした水着の上から触られるのは、普通の下着の上から触られるのとはまた違う感触で、妙に感じてしまう。
「そろそろお前も我慢できないだろ?
じかに触ってやろうか?」
「はい……あの、出来れば先輩も一緒に……」
「ん、じゃあ一緒にイこうか」
そうして僕たちはそれぞれ自分の水着を太ももまで下ろして、お互いのものをくっつけ合わせた。
マンガでは先輩一人が二人分のものをまとめて握り、僕の両手は先輩の首に回っていたので、どうせなら僕も一緒にナニを握りたかったなと思っていたのだが、実際にやってみると先輩のマンガのやり方の方が正しかったことがわかる。
先輩と僕は身長差があるので、先輩のモノの先っぽに僕の先っぽをくっつけようとすると、僕の方が背伸びしなくてはならない。
しかも先輩のやり方がうまいせいで僕はあっという間に気持ちよくなってしまって、先輩に捕まっているので精一杯という状態で、とてもじゃないが二人分のモノを握ってこする余裕などない。
「……あっ…ん、……も、イくっ…!」
自分のモノにくっついている先輩のモノが固く大きく育っていく感触に興奮してしまったこともあって、僕はすぐにイッてしまった。
どうしよう、一人で先にと慌ててしまったけれど、心配するほどのこともなく、柔らかくなった僕のモノはすぐに先輩の出したもので再び濡らされた。
はあはあと荒い息をつきながら、僕は足がつりそうになりつつも続けていた背伸びをやめて、先輩を見上げた。
先輩も少し乱れた息づかいのままで僕を見下ろして、マンガにあった通りに僕にキスをしてくれた。
「あー、やっぱまだ足りない。
もっと食ってもいい?」
先輩の言葉に僕が「はい」と答えてうなずいたところで、先輩のマンガは終わっている。
しかし恋人同士の僕たちにとってはもう、再現の終わり=セックスの終わりである必要はないので、二人とも当然のように続きをするつもりだった。
先輩がずり下ろしていた水着を脱ぎはじめたので、僕も自分の水着を脱ごうとすると、先輩に「待て」と止められた。
「お前は水着はいとけ。
せっかくだから、はいたままでやりたい」
「え、はいたままでですか?
出来るのかな……」
「ま、だめだったら脱いだらいいだけだし、一回試しにやってみようぜ」
「はい」
そうして僕は水着をつけたまま、先輩は全裸でベッドに上がった。
「あー、しかしお前、本当にエロいな。
パンツはいてるのとそんなに変わらないはずなのに、なんで水着だとこんなにエロいんだろうな」
「そ、そんなこと僕に聞かれても……」
先輩の言葉に、僕はただ赤くなるしかない。
再現している間は部室にいるつもりになっていたので水着姿も気にならなかったけど、再現を終えてしまうと、先輩の部屋で僕一人だけ水着と水泳帽をつけている視姦されているこの状態はかなり恥ずかしい。
僕が恥ずかしがっている様子が、先輩に火をつけてしまったらしい。
がばっと覆いかぶさってきた先輩は、初めから飛ばしていた。
僕が弱い乳首を舌と指とで刺激しつつ、僕の水着のお尻のところの生地をずらして、後ろの穴に指を入れてくる。
指よりももっと太いモノを受け入れ慣れているそこは、ローションで濡れた指をすんなりと飲み込んでいく。
僕のことをよく知っている先輩の指は、すぐにイイところを探し出してこすってくる。
「んっ……、ふぅっ………くっ…」
気持ち良くなってきて、一回は柔らかくなったモノは再び固くなってくると、それが水着に押さえつけられて苦しくなってくる。
竿だけでなく下の袋の方も、先輩が指を入れている片側の方の生地が引っ張られてしまっているのできつい。
しかしきつくはあるのだが、押さえつけられている感触が気持ちいいのも事実で、僕はどうしようもなく悶えるしかない。
「きつそうだな。脱ぐか?」
僕の様子がいつもと少し違うのに気付いたらしく、先輩が動きを止めて心配そうに聞いてきた。
「いえ、大丈夫です」
「……いや、やっぱやめとこう。
お前に苦しい思いさせたいわけじゃないしな」
そう言うと先輩は僕の中から指を抜いて、僕の水着を脱がせてくれた。
先輩の優しさに感動した僕は、すぐにでも先輩のことが欲しくてたまらなくなってしまう。
「先輩……、もう、来て下さい……。
先輩が、欲しいです……」
そうやってねだる言葉は何度口にしても恥ずかしいけれども、それを口にするたびに先輩が嬉しそうな顔になってくれるから、僕はこうしてマンガの再現じゃなくても自分からねだれるようになった。
今日も先輩はやっぱり嬉しそうな顔をして「ああ」とうなずくと、僕の中に入ってきた。
先輩の大きなモノを全部体の中に受け入れると、僕はつい満足げなため息をついてしまった。
先輩を受け入れるのは気持ちよくて嬉しくて、いつも心身共に僕を満足させてくれる。
先輩はそんな僕を見て微笑むと、ゆっくりと僕の中で動き出した。
同時に僕のモノを刺激しようと握りかけたが、ふと何かを思いついたようにその動きをとめて、近くに放りだしてあった、さっきまで僕がはいていた水着を手に取った。
「えっ……」
そのまま先輩は水着で僕のモノを包んで擦りだした。
水着越しの愛撫は先輩の手そのままとはまた違う感触で、もどかしいのだけれど気持ちがいい。
いつもと違うやり方で前をこすられ、後ろも思う存分こすられて、僕は気持ちよすぎてどうにかなりそうだ。
先輩の方もかなり興奮していて、水泳部コスプレえっちはいつも以上の盛り上がりを見せて終了した。
互いに出した後もなごり惜しくて、つながったままでしばらくイチャイチャしていたが、やがて僕らはようやく体を離して後始末を始めた。
「あ、そう言えば、後でこっちもはいてやるって約束したんだったな」
そう言った先輩の手には、僕が着ていた方のビキニの水着が握られていた。
フィニッシュの時も僕のナニを包んでいたその水着は、当然僕の出したものでべたべたに汚れている。
しかし先輩はそれを全く気にする様子もなく、そのままそれをはこうとした。
「わーっ! 待って下さい!
それ汚れてますから!」
「え? けど、どうせ汚れてるから、後でシャワー浴びるし」
「先輩ので汚れてるのと僕ので汚れてるのでは違います!」
本当にもう、こういうデリカシーのないところは、先輩の数少ない欠点だ。
「とにかく、先輩のビキニ姿はまた今度でいいですから!」
僕が汚した水着を先輩にはかせたくなくて、僕は大慌てで先輩の手から水着を奪った。
そうすると先輩は、なぜか何か含みがあるようにニヤッと笑った。
「そうか、また今度見たいってことは、お前もまた水着着てくれるってことだな。
そうかそうか、高橋も水着プレイ気に入ってくれたのか。
よかったよかった」
「えっ、あっ、その……」
そういうつもりはまったくなかったが、それは違うと否定することも出来ない。
僕が水着でのえっちに興奮しまくっていたのは、まぎれもない事実だ。
「いやー、実は本当はシャワー室えっちで描きたかったんだけど、まだ風呂場でやったことないし、高橋が嫌がったらいけないと思って部室えっちで妥協したんだよ。
けど高橋が水泳部シチュ気に入ってくれたんだったら、次はシャワーでも大丈夫だよな。
よし、じゃあシャワー室編も出来るだけ早く描くから楽しみにしてろよ」
「は、はあ……」
先輩の話は知らない間に単なる水着プレイではなく、マンガの再現をすることを前提にして進められている。
先輩の思考についていけていなかった僕は、あいまいに返事をするしかない。
……ま、いいか。
コスプレでも、マンガの再現でも。
例えちょっと変態的でも、マンガの再現だけしていたあの頃とは違い、今はどんなえっちでも互いに愛を感じながらすることが出来る。
先輩は僕の体をいつも気遣ってくれるからハードSMなどの危険なプレイに発展する心配はなさそうだから、ちょっと恥ずかしいくらいのプレイで先輩が楽しんでくれるのなら別に構わない。
……それに、僕も楽しいし。
ふっと心に浮かんだ思いに一人で赤くなりながら、僕は立ち上がった。
「先輩、とりあえずシャワー浴びませんか。
あ、今日のところは再現はなしでお願いします」
そうして僕は放っておくとそのままシャワー編のネーム作業でも始めそうな先輩の背中を押して、風呂場へと向かった。
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