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第15話

「あった……… ありました海影さんっ!!」 服と手を汚しながらも漸く見つけた根付けを 大事に両手で握りしめた 「良かったですね さて、戻りますよ」 「はい」 無事見つかり一件落着……… と行きたかったがしかし 晴天の下で長々と肌を晒していた雪路の手の甲は真っ赤になっていた 「いたっ………」 「本当に、貴方は馬鹿ですね」 「ごめんなさい………」 やはりあまり陽に当たると良くないようで 焼けた所がヒリヒリする けれどそれでも手当てをしてくれる海影に 触れられている事が嬉しくて…… 幸せだと感じる 「全く、怪我をするは手が真っ赤になってしまうは、ボロボロじゃないですか 身体は大事な商売道具だと何度言えば分かるのですか? 呆れて物も言えません」 「うぅ……… でも刀傷は不可抗力ですし 手も、元はと言えば海影さんが私を見捨てるから………」 「………はぁ、責任転嫁ですか 本当に貴方と言う子は……… 手のかかる……… これでは他の者に任せるわけにはまいりませんね」 海影は仕方ないと笑みを浮かべた それは雪路の傍にいると言うことで雪路は 満面の笑みを溢した 「今度温泉に参りましょうか 傷に良いと言う所がございます故」 「本当ですか? では楽しみにしてます」 海影がそう言うと雪路は嬉しそうに顔を赤らめた だって海影と一緒に温泉と言うことは海影の身体を眺めることができる まぁ、そんな事は海影には絶対言わない ここだけの秘密 今はまだこのままで……… 運命が二人を分つ時までどうかこの幸せをもう少し………… 終

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