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聖夜を迎えよう9 ~安志編~
【R18】
俺の部屋にふたりで駆け込んだ。
じゃれ合うように、お互いのコートを脱がせ合った。
「おいっ待てって!」
「ふふっ」
いたずらな顔を浮かべる君に見惚れ、しなやかな躍動感のある仕草に心臓がドキドキし出す。
すっかりペースに巻き込まれそうになるのを理性で押し留めようとしたが、涼からの甘いキスですぐに堕ちてしまうよ。
飢えて枯れているところに、それは駄目だ。
一撃でヤラレル。
そういえば風呂に入ったと言ってたな。涼の髪からシトラス系シャンプーの爽やかな香りが届くと、涼自身の甘い香りと混ざりあい官能的でクラッとする。
唇を合わせながら、やわらかな髪を指で梳いてやる。
明るい栗色で少しくせっ毛……その毛先がピョンっと跳ねているのが可愛いくて……でも少し湿ってるな。
「髪ちゃんと乾かした?」
「急いでいたから……でもまたここでお風呂に入るからいいよね」
悪戯そうに舌を出す仕草にも、ノックアウト。
あーもう駄目だ。
恋人ってこんなに可愛いもんなのか。
こんなにイチャイチャしていいものなのか。
俺の心の声が届いたのか、涼が切なげに「安志さん……もう欲しいよ」と耳元で囁いた。あーもう駄目だ。本当は温かい鍋をたらふく食べさせてからと思ったのに、もう我慢できない。
「疲れてないか。あのさ、涼のこと先に抱いても?」
「もちろん……いいよ、安志さん」
そこからは足元のコートを蹴とばし、玄関からもつれるように移動してベッドへダイビング。
ほっそりした涼の躰を押し倒し、服を剥ぎ取るように乱暴なほど慌しく脱がせていく。ジーンズのベルトも外し、ズルっと足元へと引きおろして、裸にさせていく。
「あっ……電気消して」
「……すごく綺麗だ」
何も身に着けていない涼の裸体が、一番綺麗だ。
こんな姿を見ることが出来るのは、涼自身と俺だけだ。
モデルで流行の洋服を着こなしているよりも、ずっとずっと好きだ。
「安志さんも脱いで」
「おっおう」
綺麗な涼の躰に比べたら見せるようなもんじゃないが、恋人のおねだりには忠実だ。
「ふぅやっぱりかっこいいな」
仰向けになった涼が俺を見上げてうっとりと声に出す。 俺の躰を確認するように撫でてくるので、ぶるっと武者震いしてしまった。
「どこが?なんの変哲もない男だよ。俺は」
「腹筋も胸筋も……みんな。理想的に鍛えられている……最高だよ」
「涼……」
俺はさ、褒められ慣れてないんだ。だからそんなこと言われると興奮が高まって、もう。
「あっ……もうこんなに」
そう言う涼の下半身にも手を伸ばし、薄い茂みの中を探ると、俺と同じ状態になっていた。
「涼もだな」
「ん……」
恥ずかしそうに長い睫毛を伏せて、俺を受け入れやすいように躰から力を抜いてくれる。そんな気遣いも嬉しいよ。
「一緒にしような。まずは」
お互いのものをひとつに握り、シュッっと擦り合わせた。
「あっ……ああ……」
俺の手にすっぽりと収まる涼の熱。先端から蜜がじゅぷっと溢れてくるのを感じた。涼の手も俺のものに添えられている。気持ちいいな。それ……あぁもう恋人の指先だけで感じちゃうだろ。
「おっきい……」
「可愛い……」
そこからは……キス、キス、キスの嵐。
お互いの熱を一緒に集め、高めて一度弾けた。
「あーんっ、すごい」
肩にしがみつく涼の手に力がぎゅっと籠る。
ほっそりとした脚、筋肉とのバランスがよい長い脛にそそられる。
だが一度なんかじゃ全然出した気がしないよ、まだ固いままだ。
内股に手を入れてM字に大きく開脚させて、今度は舌を使って涼のものにしゃぶりつく。同時に蕾の部分を指先で慣らしていく。久しぶりのせいか、そこは固く閉じていた。
「あ、あ……」
「また固くなっちゃったな。ここ」
「うっ…実は……事務所の忘年会でなんかそういうの当たってね……ちょっと使ってみようとも思ったんだけど……やっぱり安志さんに直にしてもらいたくて……やめたんだ」
突然の告白にええっ!っと衝撃を受けた。
おいおい、なんていう事務所だ!未成年の涼に、俺の涼にそんなもの与えるなんて!
っていうか涼〜そんなの当てんな!お前はまったく。
「なんだって?そんなものは不要だ。俺が慣らす。全部俺がやってやるから」
「ふふっそういうと思って、調べたんだけど使わなかったんだ。可愛い抹茶色の玩具だったよ。あ……でもね、もう一つお土産があって、そっちはきっと喜んでもらえると思うよ」
「なんだ?」
「後で見せるよ。あっ……」
涼の蕾は俺の指をすでに三本も受け入れてくれていた。もう中がジンジンと火照って熱くなっている。涼の熱でとろけそうだ。
「そろそろいいか」
涼も感じまくって、眉を寄せ少し耐え難い表情になっていた。
「あ……指だけでいっちゃう。もう……早く!」
「待ってろ!」
久しぶりに重ねる躰に、お互い貪るように夢中になっていた。
いつの間に涼は、こんな色っぽいSEXを出来るようになったのか。
全部俺が開拓したんだ。
真っ白な新雪のような何も知らない躰を開いたのは俺だ。
涼の中に入り込んだあと、躰をくっつけあうようにぎゅうっと抱きしめてやると、涼が嬉しそうに囁いた。
「今年はいいことばかりだ。安志さんに出逢えて本当によかった」
「涼、これからも、この先も一緒にいような」
「もちろんだよ」
クリスマス・イブまで、あと数時間。
まだまだ足りない。もっと欲しい。
俺たちだけのホットな夜を迎えていた。
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