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二人きりの旅 4

ひんやりと冷たい手が寝ている私の頬に、そっと触れた。 目を開けると洋が寂しげな表情で見つめていた。 この表情が私を捉えてやまないんだ。 「どうした?こんなに冷え切って…」 「あっ…起こしてごめん。なんでもないよ」 一体いつも何を思いつめているのか… 気になって声をかけようとすると、濁すように洋はいつも顔を背けてしまう。 「さぁ…こっちへ来い。もう何もしないから」 「んっ…気が付いたらもう夜中だね。俺…あれから記憶が…」 少し顔を赤らめて恥ずかしそうにしている洋の手を引き、私の布団の中に誘う。 露天風呂では嫌がるので部屋に戻り、そのまま流れるように欲望のままに洋を抱き潰してしまったのは私だ。 全く私としたことが、洋のことになると感情のコントロールが上手くいかない。 「すまなかった。あんなに激しく抱いてしまって…躰きつくないか?」 布団の中で洋の全身を包み込むように優しく抱きしめると、素直に私に躰を預けてくれる。 「やはり丈の胸は暖かい…温まるな」 小さく微笑み表情を緩めた横顔に安堵して、その細い指に優しく指を絡めるとキュッと握り返してくれる。 安心したのかしばらく見つめ合っているうちに、洋は寝息を立て始めた。 その天使のような寝顔を見つめながら、私は強く思う。 私が何も知らない無垢だった洋の天使の羽を剥いでしまったのだ。 その責任は必ず負う。 こんなにも人を愛おしく守りたいと思ったのは、生まれて初めてだ。 周りから蔑まれてもいい… 片時も離れたくない。片時も離したくない。 いつまでもこうやって、心と身体を合わせていたい。 もしかして私が苦しめているのでは…そう思うと胸がチクリと痛む。 ふとした瞬間に洋が見せる儚くも危うい雰囲気に、今にも私の目の前から消えてしまいそうな不安に襲われる。 洋のことを抱いても抱いても…抱き足りない。 これは一体何故なのか…

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