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つづき

「理さんはぜったいMですよね」 「間違いないです。八潮君の仲間ですよ」 「ミネさんはCかな」 「自由なところが、それっぽいですかね。オーナーですから能力は高いとみていいでしょう」 「飯塚さんは?一番どれも違うよね」 「動じないですからね。象?もはや規格外」 「トアさんと僕はDだよね」 「ええ。Mでありたいと思いますが、Dで決まりです」  理さんおススメの『ラストイニング』に僕たちはすっかり夢中です。トアさんなんか来年は絶対甲子園を見ます!ってくらい感化されちゃって、今はU18世界大会を見て今更オコエとか清宮言ってるし(やっぱり少しズレた感が残念ですよね、トアさんって)  借りた漫画は回し読みするためにバックヤードに積まれています。全44冊。  ちなみにMとかDのアルファベットはですね。野球部の監督さんが選手のタイプを分類して指導法に反映するのですが、そのタイプのことなんです。  Mはモンキー、知能が高く、つねに考えるから(理さんでしょ?)  Cはキャット、自由気ままで群れを嫌うけど能力は高い(ミネさんっぽい)  Dはドッグ、従順で命令に従うし、群れ大好き(トアさんと僕はこれかなって)  そうなると飯塚さんがどれにも当てはまらないですよね。それでトアさんが象って言ったわけ。理さんが電話しながら店にきました。 「やっぱりMですね」 「ええ、まさしくMの佇まいです」 「おはよ、どうしたの?」 「理さん、おはようございます。すっかりトアさんも僕もラスイニにはまっちゃって。それで理さんはMでミネさんC、僕らはDって話で盛り上がっていました。飯塚さんは象かなって。規格外ですよね、飯塚さん」  理さんはキョトンとしている。え?そこでキョトン?どうしてですか。 「ええ~なに言ってるの、わかりやすいだろ一番。DだよD! 命令に従順だし、頭撫ぜたら耳倒して喜ぶ犬そのものじゃないか。 でかい犬……そうだなセントバーナードみたいな感じ? 頼りになるけど、寄ってこられると暑苦しいところがピッタリだ」  なんですと!あの飯塚さんが「命令に従順」かつ「頼りになる」けど「暑苦しい」 そんなこと言えるの理さんだけですよ。そうかぁ、あの飯塚さんも理さんの言う事は何でも聞いちゃうってこと?  僕の頭の中に浮かんだのは……セントバーナードの背中に乗ったサルが手綱をひいている姿です。  いきなりの映像に噴きだしたら笑いの発作がとまらなくなってしまいまして、呆れた理さんはミネさんを探しに裏にいっちゃった。  ひーひー言いながらなんとか笑いをひっこめて、滲んだ涙をゴシゴシこする。 「ハルさん!何想像したんですか?」 「セントバーナードの背中にのったサル。手綱ひいてるのサルが!」  3秒後、トアさんが大爆笑するのをみて、やっとひっこんだ発作がぶり返した。二人でヒーヒー泣きながら笑う声に何事かとミネさんが顔をだす。 「なにじゃれてんだよ、二人とも」 『犬のくせにサルのせてやんの。ダッセ~』と喋る猫がそれに加わって笑いの発作は長引いた。これはきっと僕のテッパンネタになる。思い出し笑い、100連発は余裕でクリアですよ!やっぱりここは楽しいね。  うんうん、僕はDで間違いなし。この群れが大好きなんですから。  ネコとサルか一匹ずつで、あとは全員犬って、漫画の野球部と同じ構成じゃないですか! これを想定してのおススメだったのですか、理さん! 「M」……恐るべし。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・山科かーさんに頂いたモンキーバーナードのイラストがあるのですが、ここに挿絵として貼れないのがもどかしい!! 関連イラストにあげればいいのか!!

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