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つづき

 ギュウと手首を握られた。俺の自由を奪うことで、じれったいと不満を訴えているようで可愛い。 「もう少しだから」  顎。ここから耳までのカーブにはうっとりする。ここに指を這わせてなぞりたい。仕事中にそんなことを考えてしまうくらい魅力的なパーツ。少しだけカリっと歯をたてたら、肩がぴくっとした。 「これでおしまい」  最後にそっと唇を重ねる。沢山の言葉をくれて、沢山の安心と想いの深さをつたえてくれる。こんなに柔らかいのに、自分の肌の上をすべると跡がつくように熱をもつ。情熱を司る大事な唇。  始めたときと同じようにゆっくり顔を離す。目をとじている衛の顔は熱にうかされ、手首を掴む指先が肌にくいこむように力が入っている。  衛の全部が愛おしい、そんな俺の気持ちが伝わった?顔にキスをしただけなのに衛の身体がいつもより熱いから、伝わったんだね。 「さ、さとる」 「二人の誕生日はとっても意味のある出来事になったよ。俺達は大丈夫だよね。 俺の気持ち伝わった?」  掻き抱くように急に抱きしめられて息が止まりそうになる。肩口から手がはいりこみ強引に浴衣が引き下ろされ、お互いの肌がふれ合った。熱があるのかと思ってしまうくらいの熱い肌。 「理……愛してる」 「うん……俺も」  噛みつくように施されるキスに身を委ねながら深く沈んでいく。衛の中に埋もれてしまおう、そこに溺れてしまおう。  そこは溺れても「大丈夫」な場所だから。  衛とふたりで……そこに……いこう。

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