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つづき
【ピンポーン、ピンポーン】
んがっ!首痛っ!
ピンポンに応えるためにノロノロ起き上がる。ドアスコープの向こうには宅配のお兄さんがいました。ええっと、何頼んだっけ。
「お届け物で~~~す」
「はいはい、すいません、お待たせして」
「アマゾンからお届け物です」
下駄箱の上においてあるガラストレーに指をつっこむ。小銭や鍵にまぎれていたシャチハタを取り出し受領印をポンと押した。
「ありがとうございました!」
小走りに遠ざかって行く足音を聞きながら思う。あのお兄さんはいつも小走りだなと。まあ、どうでもいいことなんだけど。
届いたのはDVD。『ぼくセザール 10歳半 1m39cm』というタイトルのフランス映画。映画館でみたとき、けっこうな掘り出し物だと嬉しくなったっきり忘れていた。でもハルさんに見せてあげたいなと一昨日あたりに思い出して速攻発注したことを忘れていました。これでハルさんの感想がきけます。楽しい中休みになりそうです。
そういえば、今日は店にストーブが入る日だった。たぶんミネさんは立ち合いで出勤しているだろう。これ以上この部屋にいたら「ブラックリスト」に灰にされてしまう、それは不味い。シャワーを浴びて、ミネさんにDVDをお届けしよう。
「ヘンテコだけど好きだ」そんなふうに『エターナルサンシャイン』のことを言ってくれたから『セクレタリー』も気に入ってくれるかもしれない。ヘンテコというか「変態」ですが。
さて!シャワー浴びましょう!
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