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圧倒

それから家を案内してもらったが、建物は思ったより本当に大きかった。 構造としてはキッチンとリビング、それにトイレ、お風呂が共用で、それぞれに自室が設けられている。自室も狭い感じは全くなく、プライベートも確保されている。そしてなにより驚いたのが、リビングの他にシアタールームとかいう謎の部屋だったり、ジムと同じような設備がある部屋などがあることだ。それを紹介してもらう度に過剰なリアクションをしてしまい、「ネットに書いてあったと思うけど〜」という枕詞が必ず付き、ろくに何も見ていないことがバレてしまった。挙句の果てには、ネットに書いてないことにまで先程の枕詞をつけられていじられたが、終始楽しそうに説明していて俺も楽しかった。 「と、まぁだいたいこんな感じかな。橘くんの方から何か質問ある?なんでもいいんだけど」 「そうですねぇ…ここはどんな人が住んでるんですか?僕と同じくらいの年の人います…?」 「えっとね、今は歴代でも1番平均年齢が若いかなぁ。1番下はまぁ和也くんになるんだけど、1番年上の人でも28歳だからね。みんな優しくてイケメンだよ。だから和也くんは可愛がってもらえると思う」 「そうなんですか、なんだかいける気がしてきた!」 教えてくれた情報よりも、下の名前を呼ばれたことがなんだかむず痒くて嬉しかった。俺ってこんなに単純だっけとか、でもなんで下の名前で呼んでくれたんだ?とかいろいろ考えたが、ない頭を使って考えてもろくな考えが浮かばず考えることを辞めた。

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