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動揺
「さては話を聞いてないな?(笑)」
「いやだなぁ、聞いてないなんてある訳ないじゃないじゃないじゃないですか〜(笑)。あ、そうだ、僕はなんとお呼びしたらいいですか?「大家さん」と「木部さん」どちらの方が?あと失礼ですが、お年はおいくつですか?」
「そうだなぁ、じゃあ、仁お兄さんで。俺は今年34歳だよ。」
二択のどちらでもない上に、いきなり何を言ってるんだこの人は…てか34歳に見えない。俺の中の34歳ってもっとおっさんのイメージなんだけどな…
「わかりました、木部さんと呼ばせ」
「仁お兄さん」
「お、大家さんの方がお好みですか?(笑)では、お」
「仁お兄さん」
「何言っ」
「仁お兄ちゃん」
頑固!!なんだこの人…しかも最後ちょっと違ったし!俺に向けられている笑顔はやっぱり綺麗で見惚れてしまうほどで、そんな顔されたらもう納得するしかなかった。
「もう分かりましたよ…でもお兄さんとかお兄ちゃんは厳しいです。恥ずかしいので!!!」
「ま、それくらいで勘弁してあげようか(笑)」
すると、突然抱きしめられた。
「へ?」
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