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第72話
あれから話をしながら2人で登校する。
学校に着くと何故か皆が目をギラギラさせて俺を見ていた。
慎『す、すずは?何か進展あった?』
視線を無視して鈴華に話しかける。
すると鈴華も視線に気付いたのか、苦笑いをしていた。
鈴華『家まで送ってくれた。』
慎『そっか…まぁ瀬古なら大丈夫か。』
鈴華『ぇっ、何の話?』
慎『ほら、最近鈴華が何か抱え込んでるから。
瀬古なら鈴華に何があっても放っておかないでしょ?』
鈴華『そ、うだけど……』
慎『だけど?』
鈴華は一瞬悲しい顔をした。
鈴華『おみに何時までも見蕩れて勉強を疎かにはできないから。』
慎『すず…』
俺は鈴華を縛っているものを知らない、
だから何も言えなくて悔しかった。
すると前方から瀬古が歩いてきた。
春臣『はよ、藤中は大丈夫だったか?』
真っ先に鈴華に話しかけると思っていた俺は驚いた。
慎『へ?ぁ、うん…何か迷惑かけたな。』
春臣『全然、鈴華も体調大丈夫か?』
鈴華『大丈夫。』
そんなやり取りをして教室へ行った。
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