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第84話
春臣『お前、今日暇か?』
鈴華に話しかける春臣。
鈴華『うん、どうしたの?』
春臣『俺ん家来い。』
鈴華『ぇ?!』
家=ベタベタ=エッチなことも…?
などと頭の中で勝手に方程式を作り上げてしまった鈴華。
その考えを消すために慌てて頭を横に振る。
鈴華『いっ、行くー!』
春臣『よし、帰る。』
鈴華の手首をしっかり握る春臣。
鈴華『じゃあね?』
残る俺と穂澄に手を振って帰って行った。
これはこれは楽しそうだね……
穂澄『今日昼休みとかてっきり来るかと思ってた。』
少しツンとしている辺り、拗ねているのか?
慎『行かなかったもん、保健室にいた。』
穂澄『はぁ?俺じゃなくてアイツと会ってたのかよ。』
怒ってはいない、けどやはり拗ねている。
慎『だって穂澄人気だから人が群がるでしょ?
それにお仕事だってあるんだから変に会いに行っても邪魔になりたくないから。だから…』
少し悲しくなって下を向き、唇を噛む。
それを見て穂澄が優しく頭を撫でてくれた。
穂澄『ごめんな、寂しがらせて。
さすがにテスト期間は厳しいけど、俺は慎と居たい。
だから明日から保健室で一緒に食おう?』
慎『一緒に…?』
穂澄『あぁ。』
一気に嬉しくなったが、ふと冷静になる。
慎『でっ、でも忙しい時はしっかり言ってね?
俺は大丈夫だから。』
するとまたムスッとする。
穂澄『わかったけど…大丈夫ではないだろ。』
両方のほっぺたを引っ張られる。
慎『ひぇ?ひゃいひょふはよ?(え?大丈夫だよ?)』
穂澄『じゃあ大丈夫じゃ無くさせてやるよ。』
…んん?!
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