106 / 130
第105話
でも何だか、恥ずかしいけど暖かいなぁ…
心の中でそんなことを思っていると、体が離れていって。
あっ…
思わず口から名残惜しい声が出そうになり、既のところで抑えた。
春臣『よし、鈴華も入ってこい。』
鈴華『…うん。』
離されて寂しいなんて言えない。
だから俯いてしまった。
春臣『どうした?』
鈴華の態度に気付いた春臣。
俺は慌てて誤魔化した。
鈴華『ううん?!お風呂入ってくるね。』
春臣の返事を待たずに浴室へ駆け込んだ。
浴室のドアに背を付けて、胸あたりを手で抑える。
鈴華『…はぁ…。』
浴室に溜息が響いた。
ともだちにシェアしよう!