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いっちょん好かんと/強引美形×方言平凡
「せ……瀬利くん……なんでこんなこといきなりっ……わ、わぁっ……ちょ、待って待って待って待って……っわ・わ・わ・わ・わ……!!」
生まれて初めての経験に大学生一年生の森山 は全身まっかっかと化した。
「森山くんって彼女いないの?」
自分の初心な性器を好き勝手に弄んでいる相手を森山は涙目で見上げた。
「もしかして童貞?」
同じ学科を専攻している瀬利 。
これまでの人生において出会ってきたたくさんの人々の中で一番綺麗だと森山が思っていた彼。
そもそも。
大学に入って約半年が経過し、数時間前、まともに会話を交わしたばかりの相手。
いつもカワイイ系・美人系に囲まれている瀬利と接することなんて少人数のセミナーでプリントを渡す以外、ろくになかった。
『ねぇ、森山くん』
本日ラストの講義が終わり、友達とご飯に出かけようとしていた森山は瀬利に呼び止められてびっくりした。
『今から夜ご飯いっしょ行こう?』
急なお誘いにひたすら呆気にとられている森山の腕をとり、大学一のモテ男子は極々平々凡々男子を大学キャンパスから近場のカフェへあっという間に案内した。
そしてカフェの次に案内されたのが瀬利ご自宅マンションで。
自分の住んでいるアパートと外観も内観も何もかも出来が違い、微妙に緊張しつつも森山が興味津々にキョロキョロしていたら。
「せ、瀬利くん、ほんとやめて……っっ」
最終的に何故だかベッドへご案内されて下半身を弄ばれる始末。
どうしておれがこんなことされなくちゃいけないっ。
瀬利くんに迷惑かけたことなんてないし、ていうかそもそも接触すらとってないし、恨まられる覚えなんか……っ。
チノパンとぱんつをずり下ろされ、ピアニストさながらな造形の手で問答無用にしごかれて喉が詰まりがちながらも森山は一生懸命声を振り絞った。
「ご、ごめんなさい……っ」
その一声にぴたりと停止した瀬利の手。
「な、何か不快な気持ちにさせたのなら謝ります、ごめんなさぃっ、だから離して……っ離せバカーーッ」
どえらく大量の異性、時と場合によって同性のハートもバンバン撃ち抜いてきた魅力的双眸にハニーな色の髪がさらりと滴った。
「勘違いしてるみたい、森山くん」
他人からの初愛撫に悲しくも膨れつつあった性器根元をきゅっと締め上げた瀬利。
「ひゃっ」
先っぽの窪みにぷくっと湧いていたカウパーを親指でやや強めに掻き回す。
「ひ、ゃ、あっ」
「君に対して不快な気持ちになんかなってないよ?」
「じゃっ、じゃあなんでこんなっ」
「興味があるからでしょ?」
大学生には贅沢な1LDK、薄暗いベッドルームで瀬利は端整な唇をやんわり綻ばせた。
「普段は封印してるみたいだから」
「え……何の話……」
「こういうコトしたら解放されるのかなって」
窪みを掻き回していた親指で今度は裏筋をねっとり擦って刺激してやる。
耐え難い愛撫に森山は咄嗟に口元を掌で覆う。
込み上げてくる恥ずかしい声を必死になって押し殺そうとする。
「……それじゃあダメなんだよね」
「え……っ? さっきから、一体、何の話、っ、ちょ、えええっ、あ、うそ、うそ……っっ!!」
森山は薄っぺらな胸を反らして悶絶した。
一切何の躊躇もなしに端整な唇にすっぽり咥え込まれ、まさかの初プレイ第二弾に声を堪えるどころか。
「うっ、うっ、うっ……意味、わからんっ……ぜんぜんわからんっ……せんでよ、そんなことぉ……おれにせんでぇ……っ」
方言が飛び出した。
普段は恥ずかしくて標準語を心がけている口からついポロリした。
平らにした舌で満遍なく可愛がっていた瀬利はスゥ、と意味深に目を細めた。
透明カウパーがとろり溢れ出る先っぽをチュゥゥッと吸い上げる。
指で刺激していた裏筋を集中的に細やかに舐め上げる。
森山は涙に満ちていた目を見張らせた。
股間に深々と顔を埋めている瀬利を押し退こうにも、力が抜けて、ただ情けなくガクガク揺れるしか術がない。
「あ……っやめっ……チンコ吸わんでっ……せんでよかってば……!!」
『かーちゃん、こんな毎日電話せんでよ、しかも講義中とか迷惑ばい』
講義の途中で抜け出し、階段の踊り場でメールアプリの大量メッセージにろくに目を通さずに淡々と既読処理していた瀬利に、その声は届いた。
『ちゃんと自炊しとるって。え? 高い炊飯器とか掃除機買ってないか? そんなことあるわけなかろーもん?』
手摺り越しに窺えば両手でスマホを持って聞き慣れない言葉を発している森山がそこにいた。
明らかに人に聞かれたくない小声ではあったが静まり返った階段で瀬利は容易に聞き取ることができた。
『よかね? もうせんでよ?』
「う~~……っ変態っ……瀬利くんのへんたぁぃ……イケメンなのに……瀬利くん、頭おかしかと……?」
口の中で素直に硬くしながらもブルブル震えて怯えているのが明らかな森山に、瀬利は……。
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