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彼らは雄っぱいを愛することを誓います-5/超絶美形攻め
■男前先生のお相手が教え子三人から別のキャラへ変わります
「練習、終わり、解散」
「水無月先生、よかったら晩御飯奢って頂けませんか?」
「センセェ、めーし♪」
「……ごはん……」
「うるせぇ、とっとと帰宅しろ!」
先週、自分が指導しているバスケ部の主将・副主将・エースにごねられて夕飯を奢ってやったばかりの水無月はビシッと一喝して体育館を後にした。
その日はアルティメットムーンの夜だった。
「スーパー、ミラクルの次は究極かよ」
徒歩で家路につく体育教師の水無月は空を見上げてポツリ独りごちる。
空にはやたら大きな満月が浮かんでいる、おかげで辺りは白く煌々と照らされて全体的に明るく夜にしては見晴らしがいい。
そんな究極月夜が水無月に導いた出会い。
「……にゃあ……」
道端で力尽きたようにぐったしていた猫。
「どうした、大丈夫か?」
小動物やらモフモフやらフワモコには目がない水無月、当然のように近づいて話しかける。
チリン
「首輪してんのか、お前、飼い猫なんだな」
「……にゃん……」
外傷は見当たらない、月夜に映える、鈴をつけた美猫。
放っておけずに水無月は自宅へ抱いて持ち帰ることにした。
「明日、お前の飼い主探してやる、鈴 」
ご丁寧に名前までつけて。
あろうことか究極月夜は水無月にとんでもない奇跡までプレゼントした。
「御主人様♪」
アルティメットムーンの不思議な加護を授かった鈴、なんと人の姿になり、水無月に迫ってきたのだ……。
「頼む、待て、ちょっと整理させてくれ」
「にゃん」
「これは夢じゃないんだな?」
「にゃん」
「お前、は、信じられねぇが、ああクソ、俺が拾ってきた鈴なのかよ?」
「にゃん」
白いシャツに白いズボンを纏い、猫耳、長い尻尾がついた超絶美形男子の鈴は頷いた。
ベッドで毛布に包まったまま硬直している水無月に四つん這いで迫った状態で。
「わかった、あり得ん話だが現実なら仕方ねぇ、受け入れる、でもな」
「にゃん?」
「……ンで俺に跨ってんだよ?」
究極しかめっ面で睨んできた水無月に、月と同じ色の肌、双眸、サラサラ髪を持った鈴はうっとり笑いかける。
「恩返ししたいと思って?」
「にゃん以外にも普通に喋れんのかよ」
「もちろん? 御主人様♪」
僕はね、とある金持ちに飼われていたんだよ。
でもそいつ、ハゲでデブで高慢ちきで、どうしても好きになれなくてね。
顔引っ掻いて逃げ出してきたわけ。
「僕はプライドの高い猫でね、人に媚びへつらうのも拾い食いも嫌い、それなら飢え死にした方がマシだった」
「プライド高ぇ猫が激安ちくわ食うのかよ?」
チリン、と鈴が首につけたままの鈴が鳴った。
「愛する人の手からなら残飯だって美味だよ?」
「おい」
「一目見た瞬間、わかったよ、御主人様? 僕は貴方と出会うために生まれてきたって」
「触んじゃねぇ」
「もしくは、そうだね、きっと僕と貴方はどこか違う世界で恋人同士なのかも、だからこの僕と貴方も惹かれ合う運命にあるのかも」
逞しいガチムチボディの水無月より長身ではあるが、鈴はしなやか体型だ、体育教師が本気を出せば追い払えないこともないだろう。
だがしかし。
クソ、この猫耳、それに尻尾、可愛すぎるだろ……!!
「メスだったら貴方のこどもを孕みたいくらいだよ? でも僕も貴方もオス、それは叶わないね、残念」
「じゃあ何も成立しねぇだろッ退けよッ!」
猫の名残を存分に残すキュートなパーツに褐色発達胸筋奥がきゅんきゅんしっぱなしの水無月、負け惜しみさながらに喚けば、鈴はさらに擦り寄ってきた。
「とんでもない。オス同士でも愛し合えるよ?」
むにゅ!!
「んぎゃ……ッ」
毛布越しに股間を揉まれて水無月は情けない悲鳴を。
「あ、御主人様のコレ、そのガチムチ体に見合ったイチモツだぁ」
「むにむに揉むなッ!」
「照れちゃって。かわいい。ねぇ、もっとちゃんと見せて?」
鈴が毛布をひっぺ剥がそうとし、そうはさせまいと水無月も必死で毛布を引っ張る。
「や~~め~~ろ~~ッ! この発情猫がッ!」
「恥ずかしがらないで、御主人様?」
う、うぉぉぉ、耳、パタパタしてやがる、畜生ッ、可愛過ぎるッッ!
キュートな猫耳につい見惚れてしまった水無月の隙を鈴は見逃さなかった。
毛布奪取、成功。
上下スウェットなパジャマ姿の水無月が夜気に曝される。
何とも食指をそそるもっこり股間に、素直に舌なめずり、とんだ発情エロ猫だ。
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