51 / 259
ツイン出張は蜜月flavor-3
クローゼットのハンガーレールにネクタイで括りつけられた永崎の両手首。
「ん、ぅっ、んっ、んっ、く、ぅっ」
立ち位で真後ろから菰田に貫かれた。
菰田しか知らない、菰田に開発された、菰田のみ受け入れる、その尻孔。
カリ高の熱く硬いペニスが肉壁を割ってズブズブと突き立てられた。
「ぅぅ……っ、ぅ……っ」
自分のネクタイで目隠しされて、何も見えず、痛いくらいの快感に体中が疼くような際どいセックス。
突き出された永崎の尻を菰田の腰が打ち据えた。
不規則に乱暴に鳴らされる音が鼓膜を苛んだ。
腰骨付近にぐっと食い込む筋張った五指、爪が浅く刺さって生じる些細な痛みにすら浅ましく発情する。
「あうッ」
片足を強引に持ち上げられて、片足立ちとなったところへ、突き抉るようなピストン。
先程から野蛮に脈打っているペニスで尻孔の最奥まで満遍なく嬲られ、靴下を履いたままの足が空中で激しく上下した。
「はぁっ……はぁっ……あ……っ」
菰田はピストンをやめずに喘ぐ永崎を覗き込んだ。
縛られて、目隠しされて、体を抉じ開けられて。
全てに感じ切ってペニスをそそり立たせて陶然と乱れている上司。
菰田は険しげに眉根を寄せた。
独占欲に理性を蹂躙されて犯すように唇に口づけた。
「ごちそうさまでした」
永崎家の夕食に招かれた菰田は礼を述べ、来たときは綺麗に片付いていたはずが、いつの間にかクレヨンがあちこちに散らばっていたリビングを出、玄関でもう一度礼をしてマンション上階の上司宅を後にした。
エレベーターに乗ると一階エントランスではなく三階で降りて。
家族住まいに向けた上階と間取りの違う我が家へ帰宅する。
出張報告書を作成する前に一風呂浴びようかと、上着を脱ぎ、ネクタイを外そうとしたところへ。
「菰田」
チャイムが鳴らされて玄関ドアを開ければ永崎が立っていた。
「これ渡すの、忘れてた」
リボンが雑に飾り付けられた紙袋の底にはサツマイモが二本、ごろごろ。
「芋って、俺、てっきりジャガイモかと思ってた」
「俺はこっちの芋だと思いました」
「ほんと? サツマイモだったら、俺、問題ないわ。スイートポテト好きだし」
私服に着替えていた永崎は紙袋を手渡すとそのまま上へ戻ろうとした。
咄嗟に、菰田は、その手を掴んだ。
ともだちにシェアしよう!