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第1話
ずっと好きだった。先生のこと。
きっと「好きだ」なんて言ったら、困らせてしまう。
だから俺の心の中にしまった。
俺が女の子だったら、「好き」と言えたのだろうか。
先生はどんな顔をするだろう。
困った顔?驚いた顔?
それとも、微笑んで「俺も好きだよ」なんて言ってくれたりする?
少し前の俺はそんな乙女な妄想をしていたが。
現実を知ってしまうと、乙女の欠けらも無い。
嗚呼、なぜ俺はこんなヤツに恋なんてしてしまったのだろう。
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