「どうしようかな～」 「俺のできる範囲でお願い」 「分かってるよ」 負けた俺は、勝った先生の言う事を何でも聞く。 悔しいけどそれがルールだから仕方がない。 そうだな、と先生が考えている。 「じゃあ、またデートして欲しいな」 「え、そんなことでいいの？」 想像していたのと違った。先生の事だから、エッチな事を言うと思っていたのに……。 ごめん先生、完全に俺の偏見だった。 「そんな事って……結構大事な事だと思うけどなぁ」 「ま、まぁ、そうだね」 またデートして欲しいなんて、先生も可愛いところあるんだな。 俺でよければ喜んでデートする。 大好きな先生と一緒に居られるだけで嬉しいのに、デートだなんて…… そんな幸せな時間、あっていいのだろうか……！ 「また、デートしよ……」 改めて言おうとすると、物凄く緊張する。先生はサラッと言っていたから言いなれているのかもしれない。 恥ずかしくて、目を合わせられなくて俯いていると、先生に頭をナデナデとされた。 「ありがとう」 先生はとても嬉しそうに笑っていた。