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第56話
ゲームが楽しくて、昼頃までずっとゲームをしていた。
先生は強い……というより、運がいい。
負けそうになってもいいアイテムが出て逆転勝ちしたり、いつもはミスしないところで落下したり、障害物に当たったりと俺は散々だった。
楽しかったからいいんだけど。
「先生お昼食べてく?」
「いいの?」
「いいよ、作りすぎちゃったから」
いや、別に食べてほしいからたくさん作った訳ではない。肉じゃがって作りすぎてしまうじゃん?
俺の得意料理が肉じゃがだからって、この日の為に食料買ってきたとかじゃないから。
「よそってくるから待ってて」
「俺も手伝うよ」
2人で部屋を出て、リビングへと向かう。
食器棚から2人分の食器を出して、ご飯、肉じゃが、お味噌汁、漬け物を各お皿に盛り付けお盆に乗せた。
「すごい、全部茜くんが作ったの?」
「うん、まだ全然上手くないけど」
「そんは事ないよ! 今すぐお嫁に行けるレベルだよ!」
お嫁に行けるレベルって……俺男だし、お嫁に行かないし。
そもそも嫁に貰ってくれる人なんていないし……。
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