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第24話
「上書きって・・・」
「俺が幸の乳首弄ってあげるってことっ!」
嬉しそうに言いながら、風早はベッドに寝ころんだ俺の上に乗っかってきた。
「重い・・・」
「俺の愛の重さっ!」
風早がそう言って、鼻歌を歌いながら俺の着ていたシャツを捲る。さっき指摘された通り、勃っていた俺はもう風早に身を任せることにして、抵抗をやめた。
「・・・、幸?」
そんな俺の様子に驚いたのか、ぴたっと手を止めた風早がこちらを見た。季節外れの大きなどんぐりのような目玉をくりくりとさせて、ついでに口まで開いた。
「俺のこと好きになっちゃったの・・・?」
俺の目までもどんぐりになってしまいそうだった。
「なんでそうなるっ!!!」
「だって幸が抵抗やめたから・・・俺てっきり」
おめでたい頭だ、あながち間違ってはいない気もしたがそれを伝えるのは少し癪なので俺は小さく呟いた。
「まぁ、嫌いじゃないけど・・・」
俺の言葉が聞こえたらしい風早は、刹那満面の笑みを浮かべて俺にキスをしてきた。無造作なキス。俺も抵抗せずに、風早を受け入れてやると舌が口の中に入ってくる。
「んっはっ、ぅっ・・・」
唇全体が風早の唾液で湿り、どうしようもなく興奮した。頬が真っ赤になっているのが自分でもよくわかる。
「俺、幸の友達やめていいの・・・?」
額と額をくっつけた風早が言った。お互いの額が汗ばんでいて、風早も興奮しているのだ、と感じる。
「今だけ・・・」
耳朶を噛まれて、そのまま首筋までべろりと舐められた。唾液が冷えて、ひやひやする。
くすぐったくて、身をよじると風早がニコリと笑う。
「幸はどこ触られても気持ちいいね」
次に、へそにそっとキスを落とした風早は内股の辺りに噛み付いてくる。ん、ん、と声を漏らすと風早も嬉しそうに甘噛みをしてくる。
しつこいくらい噛まれて、自身の体に目を落とすと至る所に歯跡があった。真っ赤になった俺の体はまるで風早に育てられたトマトみたい。
「でも、幸の一番好きなところは・・・」
ココ、と指さしたのは・・・俺の乳首。散々焦らされて、早く触って欲しかった俺は素直にコクリと頷いた。
「あぁぁっ、素直になっちゃう幸可愛すぎ・・・」
風早がそう言いながら、掌で俺の胸を覆った。掌の中で擦れる快感がもどかしくて、腰を動かしそうになる。
「ん、んぅ・・・、ぁっ」
「幸はどうしてほしいの?」
早く触って欲しくて欲しくてたまらない。俺は懇願するように目で風早に訴えるが、言葉にしないと聞いてくれないみたいだ。
「つねって・・・、な、・・・舐めて」
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