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第142話

「つ、次は卵を入れて混ぜて、それから薄力粉を入れてまた混ぜる」 「俺がする!」 「もうやめとけ。俺がやるから」 姫くんを押し退けて成宮さんがしようとしたら、案の定姫くんは膨れた。ムーっとした顔がまた可愛らしい...けど怒ってるんだよなぁ。 どうしよう... 「お前は俺の作る料理を食べてればいいの。 飾り付けは一緒にしような」 「ゆ、ゆーくん...!」 え、今の胸きゅん要素無くないか? 成宮さんが言ってることかなり理不尽だけど...僕だったら絶対嫌...ではないか...? それから成宮さんは慣れた手つきでクッキー生地をまとめて四角の形にした。生地がユルいからアイスボックスクッキーだ。 姫くんはテレビをみてキャッキャっと笑っている。 生地が焼きあがるまで時間があるから僕も一緒にテレビを見よう。

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