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第143話
「あれ、アリスがいない」
さっきまで手伝わずに僕たちが作っているところを見ていたのに、いつの間にか居なくなっていた。
「あぁ、明日の会議の時間が早まったって言ったら顔青くして自分の部屋に戻っていったぞ。 今伝えなくてもよかったんだがアイツの事だ。どうせ企画書も書いてないんだろうな」
「あぁ...なるほど」
姫くんの隣に座ると、テレビの話題について話を振られる。グルメ番組みたいだ。
もう夏も終わりだけど、かき氷を食べたり、よくわからない変わったスイーツを紹介している。
「あれめっちゃ美味しそう!フワフワしてて氷山盛りやし、マンゴーの味するしー!」
「へー、なんか変わった感じのかき氷だね。確かに美味しそう」
「かき氷なんて所詮氷を削っただけだろ。氷食べる為に金払うとか勿体ねぇ」
そう言いながら成宮さんは、僕と姫くんの座っている間に無理やり座ってきた。
ソファに男3人が座るのはかなりキツい。
「はぁ~企画書終わったぁ...あ、何してんの?俺も座ろ」
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