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第163話

「海はね、とっても怖い所なんだよ。例えばクラゲに刺されてたり、足がつかないような深い場所まで来てしまって溺れ死ぬとか、水上バイクに轢かれて死んじゃうとかね...」 「へ、へ~...別に大丈夫だと思うし...!」 「分からないよ。未来なんて誰にも分からない...もしかしたら明日死ぬかもしれないなんて...」 わざと怖い話をして僕を海に入れないようにしているのはバレている。別に怖くないし...、 でも、もしかしたら、本当に死んじゃうかもしれないと考えたら、急に怖くなってきた。 今ある幸せが終わるんだと、アリスに一生会えなくなるなんて、そんなの絶対に嫌だ。 海に入るのやめた方がいいのかな... 「俺、白雪とずっと一緒にいたいな...」 迷っていた僕にトドメの一言。 そんな事言われたらもう諦めるしかないじゃないか。 「分かった...入らないよ」

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