「ペンギンどこだろう？」 「えーと、この道を真っ直ぐ行って左だって。 ペンギンの他にもアザラシとかホッキョクグマも居るみたいだね」 「早く行こう！ ペンギンに会いに！」 地図を見て場所を探してくれたアリスを引っ張って、愛しのペンギンの元へ急ぐ。 開園してから間もないのに人が多い。 さすが人気観光地って感じだ。 ペンギンのいる建物について、中に入ると薄ら暗く、目の前には大きな水槽が。 アザラシが気持ちよさそうに泳いでおり、その隣の水槽にはラッコがプカプカ浮かんでいた。 どれもテレビでしか見た事がなかったので、初めて見れてすごく嬉しかった。 アザラシって思っていたより大きいんだ。 ラッコはいつも貝殻を持っていると思っていたのに、別にそうでもないんだな。 どれも新鮮で、知らなかった事ばかり。 キラキラと輝いて見えた。 「すごいでしょ？ まだまだ白雪の知らない事がたくさんある。 一緒に知っていこうね」 「うん」 ふっ、と優しく笑うアリスの手を握り水槽をジッと眺めた。