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第195話

「慎太郎さん! 見てくださいコレ!」 「え、なに…? あっ、すごい…!綺麗なチョコレートだね!」 僕が取り出したのは、アリスが前に海外出張のお土産で貰った、本場イタリアのチョコレートだった。 可愛く飾り付けがしてあって、とてもオシャレで可愛らしいチョコレートだ。 食べるのが勿体なくてずっと置いていたけど、慎太郎さんと一緒に食べてしまおうと思い取り出したのだ。 「ずっと置いててもダメなので、2人で食べちゃいましょう」 「いいの…?!これ高いチョコレートだよ?!」 「大丈夫です。 このチョコレートを作ったショコラティエの方とアリスが友達で、よく貰うらしいので」 そう説明すれば、慎太郎さんは「へ、ぇ…」と変な顔をしていた。 僕だってその話を聞いたときは変な顔になっていたと思う。 チョコレート自体は、甘すぎず、程よい苦味があってとても美味しかった。 特に好きなのは、チョコの中にイチゴのジュレ?みたいなのが入ってるやつが一番美味しかった。 「…? 慎太郎さん?顔赤いですよ?」 「ふぇ〜? 白雪くんが3人もいる〜あはは、おもしろ〜い」 明らかに慎太郎さんの様子が可笑しい。 チョコレートの箱を見てみると、少量のお酒が入っているみたいだった。 しかし、この少量で酔うとは到底思えないが…

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