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第196話

慎太郎さんの顔は赤くて、口調も舌ったらず。 明らかに酔っている。 どうしたらいいのか分からず、あわあわとしていると、また慎太郎さんは泣き出した。 泣き上戸だ…! 「うわぁん!たっくんが居ない! たっくん…」 「たっくん…?拓真さん?! 」 「スマホ…たっくんにお電話するのっ!」 泣きながら、さっき切ったスマホの電源を入れて拓真さんに電話をかけ始めた。 酔っ払うとすごく面倒くさい人だ… あいにく僕は酔っ払いの対処の仕方を知らない。 だから拓真さん、どうか助けてほしい。 『シン!なんで電話出ないの!またぶっ倒れてるんじゃないかって心配したんだぞ!』 「たっく〜ん…俺のこと好きぃ?」 『げ、酔ってるし……好だよ。 だから今どこにいるか教えて? 酒癖悪いんだから迷惑になるでしょ?』 「うぅ…たっくんに会いたい〜…」 また泣き出した慎太郎さん。 電話の向こう側にいる拓真さんのため息が聞こえた。 というか、やっぱり慎太郎さんって酒癖悪いんだ… このままじゃラチがあかない。

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