34 / 267

第34話

みーくんが帰って、病室には2人きり。 ずっと無言が続いている。 何か話題を... 「...本当に俺と暮らしていいの?」 先に話題を切り出したのはアリスだった。 「いいって許可が出たよ」 「違くて。...なんか今の話聞いたら、俺なんかがユキちゃんを取っていいのかなって...」 「んー、確かにみーくんは家族みたいな存在だよ。...でもアリスも大切な存在。...前にみーくんは僕に好きな人ができたら、俺はそれで幸せなんだって言ってくれたんだ。 だから、大丈夫だよ」 「そう...なら、美影さんの思いを無駄にしないように幸せに暮らそうね」 そう言って僕の手を取り、手の甲にキスを落とした。 本当に恥ずかしい事をよく平然とするものだ。 だけど、幸せだ。

ともだちにシェアしよう!