61 / 267
第61話
「はい、いつもの。コーヒー豆ちょっと多めにしといたよ、サービス」
「サンキュ、じゃあ俺行くわ」
注文していたコーヒー豆を受け取ると時計をみて早足に店を出て行った。
怖い人だけど、いい人...?なのか?
「御伽くーん、洗い物お願いしていい?俺昨日洗ってたらコップ割って指切っちゃったから痛い」
「マジですか。任せてください!」
「ありがと~さすがに縫ったから洗い物はできないよね~あはは~」
「は!?縫った!?村田さんしっかりしてくださいよ!僕心配です。昼も出ましょうか?」
「大丈夫~」
ふわふわした口調で、おっとりと笑っている村田さんはとても天然で危なっかしい人だ。
まだ20歳前後だが外見が幼いため、高校生くらいにも見える。
そんな危なっかしい村田さんが1人で店を経営するとは、なんとも驚きだ。
ともだちにシェアしよう!