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唐突

「由、話があるんだ」 10年間付き合っていた彼氏から連絡があり、僕はいつも彼と話をする店で彼と会った 久しぶりに会えると心を踊らせていた僕にとってその次の一言でどん底に突き落とされた 「由には黙っていたけど、結婚しようと思っている人がいるんだ。紹介するね」 そう言って柾はどこかへ電話を掛けた 「こんにちは、荒川華といいます」 数分後に柾の隣に座った彼女はそう名乗った とても明るく可愛らしく地味な僕とは正反対だった 僕は胸が張り裂けそうだった どうしていきなりそんなことを言い出すのか?何か僕が不満なことをしたのだろうか?彼女とはいつ知り合ったのだろうか? あまりのショックとかなしみのあまり、僕は柾と彼女を残し、店を飛び出した

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