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モコと…
「ヤマト君!何してたの?遅刻ギリギリじゃない」
「すませんっす…」
俺は息を切らしながらとあるスタジオについた
そこにはお怒りモードのマネージャーと何故か妹の心菜がいた
「お兄ちゃん,雪田さんを困らせたらダメだよ!?それとモコはちゃんと見つかったの?」
「うん,まぁ」
「ほらほらメイクするわよ」
と急かされメイクさんに引っ張られていく
モコとは飼い犬の名前だ
あの時は咄嗟に名前を訂正する事が出来なかったけど…
昼過ぎに俺はモコを連れて散歩に出掛けた
勿論顔がバレると騒ぎになるからサングラスとマスク,帽子を着けて出掛けた
まぁ,不審者に見られるかもしれないけど散歩だけだし…と思った
そしたら不意に人とぶつかった時にサングラスが取れて「俺の大ファンです!」て子に見つかってしまった
勿論その後は軽い騒動になった
俺はそれを何とか抜け出したけどモコが居ないことに気が付いた
しまった…いつ居なくなったか分からない……
俺は取り敢えず来た道を戻っていく
そのままじゃある意味危険なので服だけ適当に買って着替え,帽子,マスク,サングラスを着用
その最中妹に連絡した
『ピンチ!モコ見失った(T_T)』
『馬鹿なの!?早く見つけて上げてよ( º言º)』
妹から馬鹿と言われてしまいトホホっとする
けどそれよりもモコを探すのが優先で…
何分くらい探し回っただろう。下手したら1時間は経ったかもしれない
モコは寂しい思いをしてるかもしれない
あの子は人見知りだから…
俺は更に足を早めた
そしてとある公園へ足を踏み入れた時,モコの姿が見えた
俺はホッとして近付いていく
「モッ……」
モコって呼ぼうと思った瞬間,モコの横に立っていた人影が見えた
その姿は俺の親友『レイン』と瓜二つだった
ただ髪の短くして染めた…そんな印象だった
レインは半年前から行方不明で…
俺は何も考えられなくなりその子の手を掴んだ
「レイン!?」
その子は俺の方へ振り向いた…
あれ……
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