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麗の訴え

亮が居なくなって、7時間経過した頃 麗が話をしたいと申し出ていた。 「帝、私は見てしまいました」 「何を見た」 「それは・・」 少しの間が気になったが、衝撃的 な事実を聞いた。 「亮は女官4品様の部屋で1日中  いたそうです」 麗が言っている意味が分からなかった。 私の前ではあんなに可愛いらしい仕草 をしていたのに。帝はあまりにも落胆し その場を後にした。 自分の屋敷に戻ると、いつも以上に 仕事をして気持ちを押し殺していた。 本当なら今直ぐに捜しに行きたい。 しかし、亮は私から離れたくて 出て行ったはずだ。それを無理やり 連れ戻すのはどうか、と思ってしまう。 その様子を近くで見ていた誠は独自 で真相を確かめる事にした。

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