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第2話
幼い頃、確か・・3才だったかな。
隣近所の庭で小さくてか弱い泣き声?
何だろう?ってブロック塀の隙間から隣を見た。
一人の俺と同じ位の子が、裸のまま首輪?をつけられ、外に出されて泣いていた。
俺は急ぎ両親に話した。
近所中噂の絶えない家らしくかまわない方が良いって。
俺はそぅ~と家を抜けて、その子の顔をジィと見た。
綺麗な瞳の男の子……。なのに
「誰?」
「……俺?隼人、君は?」
「ガキ」
「へっ?ガキって言うの?」
直哉は名前を覚えていない。
母親が何かにつけてガキって言うから……自分の名前がそぅなんだって思ってたらしい。
ドアがバタッと開き、二人の男の子……すぐに俺達の所に来て、直哉の首輪を外し抱き締めてる・・俺を見る年上の男の子……
「「お前誰だよ!」」
「隼人だよ」
「何してる?」
「ガキは何してたの?」
「……はぁ!ガキだとぉ」
「おい!ガキってなんだよ!」
俺は直哉に指差してェ……
「ガキって名前だろ?」
二人で笑う
「ばっかじゃねぇ?」
「「直哉だよ♪ちなみに俺は瞬・透」」
「しゅ~ん、透ゥ~♪」
「「あっヤバイ!直哉行くよ♪」」
母親の声に慌てて走って行く二人
後ろを振り向き頭を下げる直哉・・・
玄関が開き、二人は招き入れる母親。直哉を見ると、冷たい眼差しを向ける・・
二人は直哉を両手ではさみ家に入れる。
母親は後ろに居た俺に気付きニッコリ笑顔?
小さい時から美少年らしかった。手に飴を握らせ
「僕ゥ~♪お隣かな♪良かったら遊んで行かない?」
「……飴ありがとうございます。ママに怒られるからお家に帰るバイバイ」
ニッコリ笑顔で見送る母親?門を出ると嫌な声……大泣き……痛い……
えっ……俺は怖くなり急いで家に入った。
保育園の入園式……朝バッタリ会う。
一緒のバスに乗る。
それから小学校に行く時もずっと一緒
母親に閉め出される度に俺の部屋に泣き入れる。
両親は何度も注意をするが聞く耳持たず、直哉は小学校2年になると視力が極端に落ちる・・・栄養不足?
給食は喜んで一気に食べるが、食べては嘔吐を繰り返し……。
たまに家でも一緒に喜んで食べるが、胃が受け付けない?
両親は凄く心配して……児童相談室に相談してくれるが、二人の兄達はスクスク育ち、なぜか兄達が遊びに行かなくて家に居る時は家に帰る。
兄たちが居る時だけは母親は何もしないらしい。
ただ、一人になるお風呂とかで痛めつけられる
だから朝は向かえに行くと、必ず身体のどこか傷ついて居る。明らかな虐待……
俺が中学校に上がったばかりに父親が交通事故に合い、家は母親の実家に引っ越しを決めた。
直哉と離れる・・・直哉は俺に抱き締め
「隼人……行かないで!」
二人の兄達に見つかり、引き離された。
小さくて細い直哉を気にしつつ、手を振る。
あれから約9年……23才小学校の同窓会の連絡が来た。
俺は既に既婚者。一児の子持ち
ホストの仕事を2~3日休み同窓会の為旧地元に帰った。
時間夕方6時○○駅に着いた。
同窓会の宛名の奴に連絡を入れると、30分程して向かえが来た。
「あっ冴島隼人?」
「はいっそぅですが?」
「お、俺分かる?前島剛志……ツヨポン覚えてる?」
「えっ……あっ、おぉ!ツヨポン\(^o^)/」
久し振り過ぎて肩を叩く!前島はジィと見て
「……なっつかしいなぁ?お前なんか余計まじイケメンになったなぁ~♪」
「お前は老けた?」
「……うるせぇ!」
アッハッハ、すると前島は誰かを呼ぶ
車から降りて来るずんぐりむっくりの女
「うわぁ……ひょっとして隼人君?」
「えっ……あっ、ひょっとして白鳥恵さん?」
「キャア!隼人君だぁ~♪超イケメンになったね♪」
「ハッハッハッ、どうも!」
3人して並んで歩くと、周りの女の子達の目がハートに……。
営業スマイルは得意だよ!前島は
「俺……なんか恥ずかしくなるなぁ、お前と歩くの( ノД`)…」
「アッハッハ分かるゥ~♪私なんか睨まれてるわ~」
「なんだ、それっ♪仕方ないじゃん、営業スマイルが必須のホストしてるからさぁ♪」
「「皆に会わせたくねぇ・同感」」
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