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プロローグ-1
それは本当に、「かつて」の出来事だ。
かといって、あまりにも昔というわけではない。
「契約を、解除してほしいの」
「首輪を、外して欲しい」
けど目まぐるしい日々を送り続けることで、
その出来事は「いい思い出」と化していた。
俺はあの時、どうすれば良かったのだろうか。
引っ張って、抱き寄せて、意地でも抵抗すれば良かったのだろうか。
嫌だって、いつまでも専属でいたいって、例え女々しすぎても……。
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