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第86話
やば…ぃ
変な声が出まいように必死に声を抑えるが、段々と抑えられなくなってきた。
七瀬『ぅあッ…』
今度はペロッと耳を舐められる。
七瀬『だ、め…ゃぁ…』
頭がぼーっとする…
七瀬『はぁんッ…ァア!』
カクッ
…
紅華『ぶっ、あはははは!!
耳舐めてただけなのに腰ぬけたとか…くくっ』
いきなり吹き出してゲラゲラと笑い出す。
そんな会長のせいで元々真っ赤だった顔が、もうありえないくらい真っ赤になる。
七瀬『ぁ、ぅあ…か、会長の…』
僕は下を向いてわなわなと震える。
紅華『俺の?』
七瀬『ばかぁぁあ!!!!!!//////』
…
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ふんっだ!
遊ばれた上に笑われたことで機嫌を損ねた七瀬に謝る紅華。
紅華『なぁなぁ、悪かったって。』
許さないもん!
反対方向を腰抜けたまま向いて知らんぷりする。
紅華『なぁ、無視すんの?』
…
紅華『じゃあ、踊るの…やめる?』
えっ…
頭が混乱して、嫌と口にする前に誰かが話しかけてきた。
?『なら私が踊ろうか?紅華。』
い、いつのまに?
紅華『ぁあ"??てめぇはこんな所に来て何してるんだよ。』
知り合い…??
親しそう…
榊『俺が連れてきたんだ。
しつけーし…そんでお前が兎と踊らねぇなら俺が踊る。』
状況が読み込めなくて視線だけキョロキョロする僕の頭をわしゃわしゃされる。
兎って、僕…?
ねえ会長、その人と踊るの…?
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