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第10話

土曜の早朝。 体に染みついた癖で、休日だろうと平日と変わらない時間に目が覚めてしまった晴は、洗濯機を回し洗い物をしていた。 奏多が起きる前にある程度の家事は終わらせておきたい。 起きたら掃除機をかけて、空になった冷蔵庫を埋めるために買い物に出たい。 それに、夕方過ぎには俊貴が遊びに来る。飲み物ぐらいは用意しておかないと。 余った時間は奏多と昼寝でもしよう。朝も少しゆっくりできる自分の時間が出来たら尚よしだ。 「でも休みの日に限って早起きなんだよな」 皿洗い、洗濯、トイレ掃除を終わらせコーヒーを飲みながら呟き、時計を見ればいつも起こす時間を少し過ぎた頃だった。 もしかしたら今日はよく寝ているかもと淡い期待を抱きながらスマホをいじり、隠して置いた自分用のお菓子でも食べようと袋を開け数回口に含み、一人の時間を満喫しだしてすぐた。 カチャリ、とドアノブが下がる音が静まり返った家に響いた。 「タイミングよすぎ」 溜息をつきながら食べかけのお菓子の口を輪ゴムで止めて隠し棚へ放り込んだ晴は奏多を迎えにいった。 まだ眠たそうに目を擦る奏多を見てもう少し寝てればいいのにと内心思いながら、朝食を用意して、まだ着替えたくないと愚図る奏多を着替えさせ、午前中の内に買い出しを終わらせた。買ってきた弁当で昼飯を済ませ少し一緒に遊んだ後、昼寝に奏多を寝かしつけ、言うまでもなく自分も寝かしつけられ、しっかり昼寝をした晴は奏多と一緒に目が覚めた。

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