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第8話
もう十分すぎるほど魔力、というか奴の精液を注がれて、俺は息も絶え絶えな状態だった。
「フフ……、いっぱい飲み込んだな」
卑猥な膨らみを持った俺の下腹部をプルルが愛おしげに撫でた。
俺は屈辱的な羞恥を覚えて、思わず奴の手を払いのけた。
「……ユウ?」
プルルは目を丸くしている。
そのきょとんとした顔にますます腹が立った。
「も、もう、いいだろっ! 早くリオンの所に行くぞ」
奴を押しのけてベッドから立ち上がろうとした。
しかし、ガシッと腕をプルルに掴まれてしまった。
俺よりも遙かに強い男の力が腹立たしい。
「な、なにすん……っ」
振り向くと、プルルは冷たい目でこちらを見ていた。
それが怖くて思わず言葉を飲み込んだが、このままじゃだめだと自分を叱咤してキッと睨み返した。
「な、なんだよ! もう魔力供給は終わっただろっ」
「……いや、まだ終わってない」
「ふざけんな! 人の腹にこんだけ注いでおいてどの口が言うか!」
「量は関係ない。……だってユウはまだちゃんと身も心も私の魔法少女になってないじゃないか」
「はぁ?」
俺は顔を思いっきり顰めた。
だが、プルルは何も答えず腕を掴んだままベッドから立ち上がり、古い鏡台の前まで連れて行った。
そして少し離れた場所に鏡台の椅子を置き、そこに腰をかけると俺を自分の膝の上に座らせた。
ヒビの入った鏡に、逞しいプルルの胸板に背中を預けるようにして抱かれる貧相な自分が映っていた。
その体格差だけでも情けなくなるのに、さらに自分は精液でぐっちょりと裾を濡らした魔法少女の衣装を身に纏っている。
今さらながら、この異様な状況に心臓がよじれるほどの羞恥を覚えた。
目の前の現実から目を逸らそうと、鏡の前から逃げ出そうとしたが、プルルの逞しい腕がぎゅっと腰に巻かれて、それを許さなかった。
「は、はなせよ!」
「だめだ。……ユウは少しお馬鹿さんだからな。視覚から分からせた方がいいだろう」
「はぁ? 何をだよ!」
「ユウが私の魔法少女だということ」
ふざけんな! という抗議はキスに飲み込まれてしまった。
首筋に手を添えられ無理矢理上を向かされた状態で、幾度となく深いキスをされ、息苦しさと口内をじんじんと疼かせる気持ちよさに頭がぼんやりとなってきた。
プルルは俺が抵抗せず甘い吐息を零すだけの状態になったことを認めてから、手を俺のモノに伸ばした。
「んぁ……っ」
「キスだけじゃ物足りないだろう。ちゃんとここも触ってやるからな」
そう言って、上では口内を舌で弄び、下では俺のモノを激しく扱いてきた。
じわじわと快感が上からも下からも押し寄せて、鼓動が卑猥な熱を持って加速する。
「んぁあっ……」
俺のモノが呆気なく果てると、プルルは俺の顎を無理矢理上に固定させていた手と俺のモノを扱いていた手を離した。
その解放感にほっとするより寂しさを覚えてしまう自分が嫌になる。
しかし、それは解放ではなかった。
プルルは俺の腰を持ち上げると、何の前触れなく自分のモノを俺の穴に突っ込んだ。
「ぁあ……っ!」
悲鳴に似た鋭い喘ぎが口をついて出た。
さっきまで散々ベッドで解されたそこは、ぐちゅりぐちゅりと容易にプルルのモノを受け入れ飲み込んでいく。
もう幾度となく快感を叩き込まれたそこは、歓喜するようにきゅっとプルルのモノに食いついた。
「ユウのここはえらいな。ちゃんと私の形を憶えている」
クスクスと笑いながら耳元で囁かれ耳たぶが熱くなった。
屈辱的なのに、恥ずかしいという感情さえ餌にして大きくなっていく自分の息子が恨めしい。
「……さぁ、じっくり見ておけ。ユウが私の魔法少女に変身する姿を」
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