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第41話

そして6月12日、玲の誕生日 真木は朝にプレゼント渡そうと思っていたのだが起きたら登校ギリギリの時間で結局朝に渡すことは叶わなかった。 学校に着くと玲を待ち受けている女子達がいつも以上に歓声が大きい。 みんな玲の誕生日を知っていて我先にとプレゼントを渡している。 当の本人はと言うと笑顔で受け取れるだけ受け取ってあとはごめんねと断っていた。 多分作り笑いなんだろうけど、 あんな笑顔で受け取っているの見ると何だかモヤモヤした気分になった。 何故だ?今までこんなことなかった。 『真木君気付いてないみたいだけど玲の誕生日プレゼントを選んでる君って何だか恋人のプレゼントを選んでるみたいな顔してた。』 この間篝があんなこというから変に意識してしまう。 はぁとため息をつき教室へ入る。 「よう真木~プレゼント渡したの?」 二階堂がニヤニヤと茶化しながら聞いてくる。 「まだ。」 「なんで?」 「寝坊した。」 すると二階堂がこんなことを言い出した。 「そういやさ、話し変わるけどここんとこ風紀委員にとやかく言われなくなってね?」 「確かに……」 最近はあのしつこい風紀委員長を見てない 二階堂は諦めたんだろうと言ったけど どうだか……? まぁ、どうでもいいのだが……。 そのまま放課後も玲の周りには人が溢れててこのあとお祝いしたいからパーティしない?なんて誘う女子もいたが 玲はその手の誘いは全て断って真木と早々と家に帰った。 「なぁ、なんでパーティ断ったの?」 「そりゃ、あんなのより真木といたいし。」 「そ、そう………。」 ああ、まただ。 日常的に聞くような言葉なのに いつもより心臓の鼓動がうるさい。 自分はどうしてしまったのだろうか__?

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