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第156話

あれは真木が中二の時、あの時は親と対立してて家に帰らず夜友達と街をぶらついて遊んでいた。 そんな真木のケータイには兄からの着信がとんでもなく鳴っていたのだが無視して電源を切ってた。 後から聞いたのだが玲はずっと真木を探し回っていたらしい。 そんな中声をかけてきたのは純だった。 「君達、こんな時間にこんなところで何してるの? 見たところ中学生でしょ。」 見た目凄く綺麗な人で女性にもモテそうな顔立だが、口調は女のようで服装も中性的なものを着ている。 「…だから何だよ?関係ねぇだろ?」 「まぁ関係はないんだけどね。 気になるじゃない? あたしは純。 行くとこ無いなら取り合えずあたしの店来なさい。 こんなところにいると危ないわよ。」 確かにこの辺りは不良の溜まり場になっているところが多い。 絡まれたくない真木達はこの変なオカマに着いていくことにした。 ついた先はMasqueradeと言う名の飲食店だった。 「あ、純さんお帰りーって……またなんかガキ拾ってきてるよ。」 「しょうがないでしょ。 この辺夜は治安悪いし、こんな可愛い子がうろついてたら襲われちゃうでしょ?」 「とか言って自分が気に入ったから連れてきただけなんじゃ……ってごめんなさい何でもないです!!」 「???」 するとその従業員の一人がパッと視線をこちらに向け駆け寄ってきた。 「初めまして俺柴田龍臣(しばたたつおみ)ね。 ここで働いてんの。」 茶髪に染めてピアスしててチャラいが、かなりのイケメンだ。 「ども……」 「適当に座ってて。」 そう言われ真木達はテーブル席へ着いた。 それから暫くして純がオムライスを持ってきた。 「どうぞ。」 「「い、いただきます。」」 真木達は差し出されたオムライスを食べた。 「うまっ!!」 「そう、よかった。」 今までで一番美味しいオムライスで、ここに来るといつもオムライスを食べてたのだった。 これが真木の純との出会いだ。

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